大坂なおみ選手「黒人差別抗議マスク」に対する違和感と2つの危惧

 

NBAのレブロン・ジェームスなども積極的に発信中

こういう話になると、必ず、「アスリートである前に彼女は1人の人間である」、「アスリートが自己主張して何が悪いのか?」という話になる。アスリートや芸術家や芸能人などが政治的な主張をするのは当然のことながら自由だと思うが、やはり、やりすぎるのは良くない。大坂なおみほどの有名人になると影響力は絶大なので彼女の影響力を利用しようとする人は必ず出てくる。ボーイフレンドがそうなのか?否か?は分からないが、自身の影響力を考えた言動をしないと不必要に「大坂なおみ」を利用されるだけである。

アメリカ国内の黒人差別の激しさは普通に日本で生活している人間には想像すらできないレベルの話だと思うが、ここ最近、警察に撃たれた黒人の話を聞くと全面的に警察が悪いとは全く言えず、また、黒人だから撃たれたとは言えないケースも多々ある。「このケースであれば黒人でも白人でも黄色人種でも撃たれたのでは?」と思うケースが多々ある。「黒人だから撃たれた」、「差別されている黒人だから撃たれた」と言いきれないケースが多いこともどちらか一方には肩入れしにくい大きな理由の1つに挙げられる。

サッカー界でも差別はある。欧州では結構な頻度で黒人選手がサポーターから差別を受けて問題になる。Jリーグでは欧州ほど差別問題が発生する頻度は高くないが全くないわけではない。「差別問題は大きな問題の1つ」と言えるが、Jリーグでプレーする有名プレーヤーが試合のたびに差別問題を主張し始めると興ざめする人は多いだろう。コートやピッチを離れたところで、時折、問題提起をするのは許容できるが、毎度、コートやピッチまで持ち込まれると一気にそういった活動を否定的に考える人が多くなると思われる。

NBAのスーパースターのレブロン・ジェームスなども今回の騒動に深入りをしているがこちらは現代の世界を代表するスーパースターである。大坂なおみと比べてもはるかに発信力の高い選手になるが、同じく、「深入りはしてほしくない」というのが正直なところである。自身の影響力をフル活用して政治的な発言をするのは個人的にはどうかと思う。いわゆる、サブ垢などを使って「1人のアメリカ人」として政治的な発信をするのは全く問題はないと思うが「レブロンとして発言をする」というのは影響力が大きすぎる。

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