MAG2 NEWS MENU

岡村隆史の予言的中に「悔しい…」性を売る貧困シンママ 日本は三流国に墜ちたのか

10月29日、群馬県高崎市の20代女性が、キャバクラ店での副業を理由に雇用契約を打ち切るのは不当だとして、元勤務先の市内のスポーツジム運営会社を訴える裁判を申し立てた。女性は小学生の子ども1人を育てるシングルマザーで、同ジムで契約社員として働いていたという。夜の街で働くシングルマザーたち。そこからシングルマザーたちの困窮する暮らしぶりが垣間見えてくる。

シングルマザーたちが足を踏み入れる夜の仕事

お笑いコンビ「ナインティナイン」の岡村隆史の失言が的中してしまったのか。岡村は今年4月、自身がパーソナリティを務めるラジオ番組の中で、「コロナが明けたら美人さんがお嬢やります」などと発言。新型コロナウイルスの影響で収入が減った女性が、収束後に短期的な収入を得るために風俗入りする可能性があると語ったことで、多くの批判を受けた。

【関連】岡村隆史「大変な失言」と謝罪。相方・矢部がラジオで公開説教

岡村が発言した通り、実際には多くの女性たちが夜の世界へと足を踏み入れている。収入が減少したことで困窮したシングルマザーも然り。彼女たちからは、「悔しい…」という言葉が漏れる。岡村の発言が現実化してきているのだ。

性風俗産業に詳しいライターは次のように語る。

「シングルマザーが夜の街で働くのは珍しいことではありません。特に20代後半から30代の女性が多いですね。一般的な仕事と比べて時給が高いことはもちろんですが、時間的都合もつきやすいので、子どもが小さいうちは選びやすいのかもしれません」

夜の仕事といっても、さまざまなものがある。シングルマザーたちには大きく分けて、いくつかの選択肢があるようだ。

困窮シングルマザーの選択①「キャバクラ」

シングルマザーが最も手を出しやすい夜の仕事といえばキャバクラだろう。求人サイトには、「子持ちママさん大歓迎!」「シングルマザーも働きやすい環境」などという文言も多く見られ、中には託児所も完備しているお店もあるという。

経験や学歴も関係なくて高時給。日払いに対応しているケースもあり、シングルマザーにとってはありがたいと言えるかもしれない。

ただし、もちろんデメリットも多い。

キャバクラは通常夜の影響となるため、昼夜が逆転しまいがち。子供を置いて夜に出掛けてしまうため、寂しい思いをさせてしまう。特に昼間も別の仕事をしているシングルマザーは、働いてばかりで、昼も夜も子供と一緒にいることがあまりできない。

【関連】山下智久、次の爆弾は暴露本かリベンジポルノか?女子高生モデル契約解除で懸念

また、精神的な影響を受けてしまうケースもあるようだ。

「キャバクラは接客業ですから、嫌な思いをすることも多いです。理不尽な客から威圧的な態度を取られたり、妙な説教をされることで、メンタルをやられてしまうこともありますね。ストーカー化する客なんかもいるので厄介です。客と恋愛関係になってしまい、思いもよらぬ方向に進んでしまうパターンもありますが」(前出・風俗ライター)

毎日お酒を飲みながらの昼夜逆転生活。身体や精神にダメージを受けてしまう女性も多いという。

困窮シングルマザーの選択②「風俗」

キャバクラよりも高収入を得ることができるのが風俗の仕事。まだ子供が小さいうちはキャバクラの仕事で良いかもしれないが、大きくなるにつれて教育費はますます増えていく。そこで、「もっと多く稼げる仕事を」ということで、風俗の仕事が選択肢に出てきてしまう。

もちろん、キャバクラとは異なり、お酒を客に注いでトークをするだけでは終わらない。そこには文字通り体を張ったサービスを提供しなければならなくなる。相当な覚悟が必要だ。

【関連】「もう風俗で働くしかないのか」元AV女優の貧困シングルマザーに私が伝えたこと

しかし、時間的な融通はキャバクラより利く。昼間の空いた時間などを利用することができるため、子どもが保育園や学校に行っている間にデリヘルなどの風俗で働くシングルマザーも多いようだ。

とはいえ、そんなに甘いものではない。

「キャバクラではなく風俗を選ぶ女性は少し年齢が高い。30代半ばや後半になると“熟女系”になってしまい、報酬は安くなってしまいます。男性客1人を相手にして1万円いかないこともざらです。1日働いても客が1~2人しか取れなかったりするので、体を張っているのに、思ったほど稼げないというのが本音じゃないでしょうか」(前出・風俗ライター)

子育てをしながら風俗勤務をし、心も体も疲れ果ててしまうシングルマザーたち。そこには年齢という壁も立ちはだかってくるようだ。

困窮シングルマザーの選択③「パパ活」

シングルマザーたちの間で最近増えているのがパパ活だ。10代や20代の若い女性たちは、一緒に食事やデートをして数千~数万円というような報酬をもらうが、シングルマザーたちのパパ活は最初から肉体関係ありきというのが一般的。もはや「愛人契約」といった方が適切かもしれない。

パパ活市場では「若い女の子と遊びたい」という男性が多い一方、実は「既婚女性や子連れの女性を支援したい」という男性も一定数いる。

パパ活をするような男性は経済的にかなり余裕がある富裕層。そのような思いを抱く男性がいても何ら不思議ではないだろう。

【関連】吉岡里帆“丸出し写真集”がHすぎて炎上。女子総スカンでも男ウケ回帰の理由

若い女の子とパパ活しても話が合わない場合も多く、あまりメリットを感じない男性もいる。その点、シングルマザーは子育てトークをしたり、落ち着いた雰囲気で接してもらえたりするぶん、男性側にとって“癒し”となる側面が大きい。

だからといって、シングルマザーなら誰でも愛人契約をしてくれるわけではない。

「シングルマザーのパパ活に関しては、圧倒的に容姿が重要です。かわいい、キレイ、スタイルが良い、ナイスバディなど、そういう女性でないとパパは捕まえられませんね。お金を出してくれるパパ自体が多いわけじゃありませんから、まず見つけることが難しい。宝くじに当たるようなものですね」(前出・風俗ライター)

不特定多数の男性と接することなく、精神的にも肉体的にもそこまで大きくダメージを受けることがないパパ活。だが、そんな理想的な関係になれる男性との出会いは限りなく少なそうだ。

シングルマザーに手を差し伸べない菅政権

総務省の統計データによると、日本国内のシングルマザーの総数は106万3,000人(2015年)。この内の約7割が祖父母などに頼らず、自らの手で子どもを育てているという。

母子家庭が大半のひとり親世帯の貧困率は48%に上る。契約社員やパート・アルバイトといった非正規雇用で働く女性が多く、貧困から抜け出すのは難しい。にもかかわらず支給される児童扶養手当は十分ではない。

【関連】菅政権「給付金」打ち切りの非情。老舗企業を待ち受ける倒産地獄

本当は正社員として働きたくても、子育てに要する時間を考えれば、なかなかフルタイムで働くことはできない。かといって、子どもを育てながらお金を稼ぐ必要がある。

そうなると、冒頭で述べた女性のように、非正規雇用で仕事をしながら夜の世界で働くという選択肢が出てきてしまうのだ。

菅首相が自らの政策理念として掲げる「自助・共助・公助」という考え。「まず自分でできることは自分でやってみる」と自助の必要性を強調しているが、それがままならないのがシングルマザーだ。

全国の子どもの7人に1人が貧困状態にあるとされる日本。社会的弱者たちはさらに追い詰められていくことになりかねない。困窮に追い込まれるシングルマザーたち、今こそ政治の助けを求めている。

【関連】元国税が暴く竹中平蔵氏の住民税脱税疑惑「ほぼクロ」の決定的証拠

Twitterの反応

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

image by : shutterstock

print

シェアランキング

この記事が気に入ったら
いいね!しよう
MAG2 NEWSの最新情報をお届け