【書評】元中国人が暴露。中国共産党と国民が交わした「悪魔の契約」

 

共産党は反帝国主義を標榜して政権を奪取したが、虐殺以外の何物でもない天安門事件を、「なかったこと」にした。徹底的に隠蔽した。当時の総書記・趙紫陽は歴史から抹殺された。今の中国の若者は事件の存在さえ知らない。そして反日教育で、若者たちに別の敵を作って与えた。さらに経済の市場化という特効薬で、民心を取り戻し、共産党一党独裁を維持している。

著者はずっと一貫してこう述べている。共産党は市場経済化することで若者や知識人と「悪魔の契約」を交わしたのだ。国民に金儲けのチャンスを与え、その代わりに二度と天安門を語るな、二度と政権に楯突くなと求めたのだ。著者の大学時代の仲間の多くは悪魔の契約を結び、金儲けの走狗となった。

「皮肉な話だが、中国が世界第二の経済大国になったのは、ある意味で天安門事件のおかげなのである」。Wikipediaでは「六四天安門事件」となっている。六四って何?Wikipediaをご覧下さい。「信頼性要検証」の記述もある。よくわからない。ただ、進んでくる戦車の前に立つ青年の映像は、ほぼリアルタイムで(?)見たような記憶がある。

編集長 柴田忠男

image by:Passion Travel Fruit / Shutterstock.com

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