山梨県のとあるうどん屋さんのシールが、受験生やアスリートたちから人気を集めているのをご存知でしょうか。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、そんなうどん屋さんのユニークな販促法を紹介しています。
シール
山梨県甲府市にある、うどん屋「源さん」は、あることで有名なお店です。それが元でお客さまも増え、商売は順調です。
あることとは、「お店のシール」。「うどん屋 源さん」と書かれた、何の特徴も無いシールです。
受験を控えた高校生や競技大会に出場する選手に、応援する意味で、うどんを特別価格で食べさせ、その代わり、自転車にお店のシールを貼るように、お願いしたのです。
そのシールを貼った高校生が入試に受かったり、選手が良い結果を残したりしたことから、このシールにはご利益があると広まり、たくさんの高校生がやって来るようになったのです。いまでは、自転車だけではなく、鞄に貼る生徒も出てきました。
普通に販促を考えていては、出てこないようなアイデアです。単なる思いつきかもしれませんが、“柔軟な発想”で成功しています。
心遣い
東京下町。真っ赤な暖簾。真っ赤な看板。古い建物。もくもくと煙が外に流れ出ています。ここは、焼肉屋さんです。お世辞にもキレイとは言えない、実に古い感じがするお店です。
テーブルには七輪が置かれ、炭火焼肉が食べられます。普通の高さのテーブルの上に七輪が置かれるので、高い位置で焼かなければならず、少し焼きにくいのですが。
壁に貼られたメニューも汚れており、決して上品なお店ではありません。しかし、お店はいつも掃除が行き届いており、古い暖簾も洗濯されています。
このお店には、心遣いがあります。お客さまをもてなそうとする「心」があります。入口付近には、小さなテーブルが置かれ、「服をお入れください」という張り紙と、カゴに入れられた「ビニール袋」が置かれています。服に匂いがつかないよう、ここで服を脱ぐのです。
小さな心遣いですが、こんな心あるお店に、お客さまは集まるのです。
image by: Shutterstock.com