渡部建の謝罪会見に思う、叩かれる人・叩かれない人の差と正義マンへの違和感

 

多目的トイレでの行為は許されないが……

当然、「多目的トイレでの行為」は許されるものではない。多目的トイレを利用したい人が渡部氏のせいで利用できなかった可能性はある。多目的トイレという言葉自体にマイナスの影響がついてしまったのも残念に感じるが、レイプなどの犯罪行為というわけではない。「誰にも迷惑をかけていない」とは言えないが、殺人や飲酒運転での人身事故などと比べると周りにかけた迷惑度でははるかに下である。「奥さんには謝罪をして一応の許しは得ている」ということを考えると、第三者が大騒ぎをするようなことではないと思う。

不倫や浮気などが週刊誌などで報じられる有名人は少なくないが、メディアなどに全く取り上げられずにスルーされる有名人もたくさんいる。

渡辺謙さんの不倫は大きく取り上げられることはなかった。宮川大輔さんも2012年に渡部氏と同じように「多目的トイレでの行為」が報道されているが、普通に活動をしている。

男性の有名人のみならず、女性の有名人も同様である。2016年にベッキーさんの不倫が大きな騒動になって、矢口真里さんも不倫で大きな騒動になったが、似たようなケースでお咎めなしの人も多い。

同じくらいの格の有名人であっても「大きく取り上げられる人」と「ほとんど or 全く取り上げられない人」がいることに強い違和感を覚えるが、「渡部氏の復帰を後押しするために、ヘイトが芸能リポーターへ集まるように仕向けた」というのであれば、シナリオを書いた人はかなりの策士である。

「ここから逆転ホームランを打つのは難しいのでは?」と会見前は思っていたが、芸能リポーターに批判が集まって、渡部氏に対しては同情的な声も多くなっている。「すべてがシナリオ通り」であれば、芸能リポーターも役者である。

面白ければある程度はOK?

「ネット社会になる前からのこと」だと思うが、ネット社会になってからそれまで以上に「弱った人を叩く傾向」が強くなった。「一度でも叩いてもいいというレッテルを張られた人」は、サンドバッグになってSNS上などで殴り続けられるケースが目立つ。

芸能界に限らず、サッカー界でも2010年の南アフリカW杯の直前の時期の岡田監督であったり、2014年のブラジルW杯直後のMF本田圭であったり、時代を問わずに日本サッカー協会であったり、「何をしても何を言っても批判される状態になる」のは決して珍しいことではない。

MF本田圭のような現役のサッカー選手はプレーで見返すことが出来るだけマシである。2018年のロシアW杯の直前の時期も大きな批判を浴びたが、本大会で活躍したことで批判的な声はおさまってむしろ称賛の声が多くなった。

分かりやすい結果を出すことで評価やイメージを大きく変えることはできるが、渡部氏のような芸能人になるとなかなか難しい。謝罪会見以降もしばらくの間はワイドショーなどで渡部氏のことが大きく取り上げられると思うが、謝罪会見によって世間の空気が少し変わる可能性は高いと言える。

普通の人であれば、日本のトップや世界のトップまでたどり着くのは難しい。最近のサッカー選手は真面目なのでスキャンダルを起こす選手は少ないが、「女遊びや男遊びがひどくても試合で活躍できればOKなのでは?」と思うところもある。もちろん、サッカー少年やサッカー少女のお手本にならないといけない立場の人間であるが。

一方、お笑い芸人についても「面白ければある程度はOK」と思うところもある。

image by: 渡部建公式Twitter

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