院政に戻す
日本の歴史を本郷和人教授がいろいろな角度から本を出している。日本は、政権交代後、すぐに世襲主義になる。
しかし、実力者が這い上がる仕組みを作り、トップ世襲者で、ナンバー2以下を実力者にする平安後期の院政政治が日本では、一番理想的な政治形態なのであるという。
そして、この仕組みを作ると長期政権になる。江戸時代も徳川政権トップは世襲で、老中は実力主義にしたことで長く続いた。
この典型が、安倍首相と菅官房長官であった。目配りのトップと実力のナンバー2という理想的な政権スタイルになったことで、長期政権ができたのである。
実行力のある実力者をトップにすると、自分の望む方向とは違う状況になると、望む方向とは違う意見を聞けずに、転身できないようである。
しかし、世間の状況が自分の望む方向と同じ時は、大きな力を発揮するが、状況が違うときは、多くの人から批判を受けて、政権崩壊になる。
小泉元首相は自分の望む方向と同じ状況であり、長期政権になったが、菅首相は違う状況で、短命政権になりそうである。
菅首相は、国民の怨嗟の声が、大きくなっていることを気付くべきである。日本の将来にとって目指している方向は正しいので、非常に惜しいが、今は命を大切にした政治が必要な時である。
さあ、どうなりますか?
image by: 首相官邸