GoToアクセルと外出自粛ブレーキを同時に踏んだ菅首相の愚かさ

 

分科会のいびつさはまさしくここにある。アクセルとブレーキが同一の機構として組み上げられ、運転者が操作できるペダルが一つしかないような状態なのである。

この「ブレクセル」は実に厄介で、踏む人次第、踏み方次第でまるで化け札のようにアクセルにもブレーキにもなるのである。もっと言えば、踏んだ人間が後付け的に「確かにアクセルだった」と主張すればそれはアクセルとなり、「間違いなくブレーキであった」と主張すればブレーキにもなるといった類の極めて物騒な物である。しかもペダルが一つだから、乗客も加速・減速どちらのショックに備えていいものかも分からない。

ここで冷静に考えてみよう。

「Go Toキャンペーン」と「不要不急の外出自粛」

同じ国、同じ都市、同じ区域で共起する筈がない。まさしく「ブレクセル」的である。

どう考えても「ブレクセル」ではダメだ。やはりブレーキはブレーキとして、アクセルはアクセルとして独立した機能を果たしてこそ存在の意味があるのである。そして為政者は意志をもってどちらか一方を選択し、なぜ今ブレーキなのか、あるいはアクセルなのかを国民に対してしっかり説明する義務があるのである。

そして最後にこれだけは言っておく。

「何の説明も受けずただただ我慢を強要される身にもなってみろ! そして説明するつもりなどないと言うなら早々に身を引け!」

image by: 首相官邸

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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