新型コロナは「暴走機関車」。日本が五輪を諦めてでもすべきこと

 

コロナウイルスの行く先を考えてみよう。まず、大学受験がある。一次試験と違って二次や私学の試験は各大学で行われる。日本の大学は京都、大阪なかでも特に東京に集中している。その後、2度目の年度末と年度初めが来る。まずはここをしっかりと抑えなければならない。

ゲームチェンジャーとしてワクチンが期待されてはいるが、スポーツ同様、投入時期を間違えればその効果はうんと目減りしてしまうことになってしまうかもしれない。英国がそんな感じである。そもそも医療が崩壊した状態で誰が注射をすると言うのか。ロジスティクスが完璧であっても要員がいなければ何にもならない。

さらに感染に弱い人から優先的に接種できるようにする訳だから少なくともその時点においては彼らが動ける程度には感染を抑制しておく必要がある。しかも1回目接種後、3週間から4週間はその状態を維持しなければ2回目の接種が受けられない。そうなると1回目のワクチンがまるまる無駄になる。まず目下の大波を抑えてのちにワクチンである。運び屋も動きを封じられては遅くなる一方である。混乱するばかりである。

故に敢えて言いたい。ここは拙速より巧遅を重んじるべきである、と。オリンピックなどと言った期限を考えず、確実にワクチン空白を埋めて行くことに終始すべきなのである。一番手柄は如何に速いかではない。如何に死者を出さないかなのである。

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ここにあるエッセイが『8人ばなし』である以上、時にその内容は、右にも寄れば、左にも寄る、またその表現は、上に昇ることもあれば、下に折れることもある。そんな覚束ない足下での危うい歩みの中に、何かしらの面白味を見つけて頂けたらと思う。

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