歴史的な観客動員数を記録した『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』ですが、先月公開されたお隣韓国でも大ヒットとなっているようです。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、そのすさまじい人気ぶりを現地からレポート。さらに、韓国ならではの「修正箇所」についても報告しています。
『鬼滅の刃』絶賛上映中
韓国で1月27日に封切られた『鬼滅の刃』は1月31日までの5日間で累積20万人の観客を動員し、巡航中。昨年日本で、興行収入歴代1位の宮崎駿アニメ『千と千尋の神隠し』(316億円)を19年ぶりに抜き、過去最高の興行収入(324億円)を記録した話題作だ。ちなみにこれまでの興行収入ランキングは以下のよう。
1位 劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 324億円(2020年10月16日公開)
2位 千と千尋の神隠し 316億円(2001年7月20日公開)
3位 タイタニック 262億円(1997年12月20日公開)
4位 アナと雪の女王 255億円(2014年3月14日公開)
5位 君の名は。 250億円(2016年8月26日公開)
(興行通信社まとめ)
韓国でも1月27日、メガボックス300スクリーンでのみ、まずは公開され、公開初日の観客数は約6万6,581人(シェア41.7%)と圧倒的な動員数をはじき出し、ディズニー&ピクサー映画『ソウルフル・ワールド』を抜いて1位になった。週末までのトータルでは1位はディズニー映画『ソウルフル・ワールド』となった。
しかし2月3日からはCGVやロッテシネマなど他の映画館でも上映が決まっており、上映館が拡大すれば『ソウル~』を抜いていく可能性は十分ある。日本の人気漫画シリーズの劇場版『名探偵コナン:真紅の修学旅行』も1月27日に公開され、3日間で2万2,000人余りの観客を動員し、アニメーションの人気を支えた。
ただ、韓国ならではの「修正」が施されている。主人公「炭治郎」が「旭日旗」を連想させるイヤリングを着用しているわけだが、韓国をはじめとする日本国外の上映版では別のイヤリングに変えている。そのおかげ(?)もあってか、不買運動が音もなく続いている韓国にあって『鬼滅の刃』は不当な非難や議論もなく順調に絶賛上映中だ。原作を勝手にいじらないでほしいのはだれしも思うところだけれど、ま、これくらいはしかたないか、といった気持ちだ。
今後、上映館が増えていく。さらなる動員数をはじき出してほしい。こういう素晴らしい映画を見れる喜びと(日本から)提供できる喜びをひしひしと感じながら。
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