「わきまえない女でありたい」森会長の発言に声を上げた女性議員

mo20210210
 

以前掲載の「『悪気がない』のが大問題。森喜朗会長と彼を擁護する人々の異常性」では、森氏のような人間をトップに置くことを許している日本社会を批判した、マンション管理士で江東区議会議員の経験もある廣田信子さん。廣田さんは自身の無料メルマガ『まんしょんオタクのマンションこぼれ話』で今回、森氏の発言に対して自民党女性議員が上げた勇気ある一声を紹介。さらに、「女性蔑視発言問題をうやむやにすることなく新たな時代へ踏み出すことの重要性」を訴えています。

【関連】「悪気がない」のが大問題。森喜朗会長と彼を擁護する人々の異常性

勇気を持って発言した人、行動した人を応援します!

こんにちは!廣田信子です。

東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長の女性蔑視発言について、自民党の稲田朋美議員が9日、TBS系「グッとラック!」の取材に応じ、4日の森会長発言について、ツイッターで、「私は『わきまえない女』でありたい」などとつぶやいていたことに触れ、

女性に話が長い人がいるとか、女性が競争心が強いとか、女性がわきまえている、わきまえていないという、「女性が」ということについては、私は違和感を覚えます。

とコメント。森会長は同じ北陸ということもあり、「北陸でもお世話になってますし、派閥でもお世話になったり、いろんな意味で政治家として尊敬できる方だと思います」とも語っていますが、それでもツイッターで反応したことについて、「森会長の発言というより、女性が言っていることを、女性、男性ではなく受け止めてもらえる社会になっているかどうかに一石を投じたいと思って」と、投稿理由を説明しています。

ツイッターでは、「森会長の発言について、私は『わきまえない女』でありたい。なぜなら、女性も少々空気を読めないと思われても、臆せず意見を言うべきだから。私も以前、男性議員から『総理を目指すなら癒やし系になったほうがいいよ』と言われて不愉快になったことがある」と投稿しています。

この投稿には「かなり沢山の批判がきましたので、まだまだこれは変えるのに時間がかかると思いました」「女性が発言すると、感情的、ヒステリックだとか、女性だけの発言が軽く見られるとか、そういう風潮はよくないと思います」…と語っています。

当たり前の発言だと思いますが、それでも、自民党の政治家としては勇気がいる発言だったと思うし、きっと批判も受けるのだろうと思います。

総理を経験し、政治の世界に長くいれば、いろいろな人脈もできるでしょうし、権力を持っていれば、面倒みてもらった、世話になった…という関係の人も多くなり(面倒見がいい人ではあるのでしょうから…)、森さんに頼まれたら断われない…という関係が調整能力として発揮され、その部分は、余人をもって代えがたい…と言われるのでしょうが、そのこと自体が、何とも古い体質です。国民に大きくかかわる重要なことが、貸し借りのような人間関係で決まっているということですから。

しかし、東京五輪・パラリンピックは、開催するにしても、中止するにしても、これから大変な場面を迎えます。たくさんの調整が必要になるでしょう。83歳という高齢の森会長の調整力なるものに、良くも悪くも、おんぶにだっこしてきた組織委員会で、森会長の後を引き受ける人が、果たしているか…と言う問題もあります。

森会長が、国際社会へのけじめとして、自分は会長を退くが、今後、調整が必要な場面で、求められれば全力で支えるから、ぜひ、会長を引き受けてくれ…と、どなたかに、自らバトンタッチしない限り、誰も引き受けないと思います。森会長にその度量があったら、これまでの実績がむしろ輝くでしょう。

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