米トランプ前大統領の電撃訪朝で注目を浴びたのも今は昔、「死亡説」が出たり「総書記就任」が話題になるも、コロナ禍以降はめっきり存在感を失いつつある北朝鮮の金正恩氏ですが、現在はどんな様子なのでしょうか? メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』著者で国際政治経済学者の浜田和幸さんは、コロナ太りで体重が大幅に増えたという正恩氏の現状を伝えるとともに、未だに秘密主義を通す北朝鮮の行く末を案じています。
異常なコロナ太りか、金正恩の体重は140キロ越え
ぶっちゃけ、「コロナの感染者ゼロ」を標ぼうする北朝鮮であるが、そんな宣伝文句は国際社会では誰も信じてはいないだろう。
今週、金正恩委員長の父親にあたる故金正日総書記の誕生日を祝う祝賀会が平壌で開かれた。
祝賀会場に集まった労働党の幹部や選ばれた市民の代表らの間では、誰一人としてマスクを着用していない。
もちろん、ソーシャル・ディスタンスなど、どこ吹く風といった具合で、金正恩夫妻以外は皆が詰め合って座わり、拍手のために頻繁に立ち上がる映像が紹介されていた。
世界の北朝鮮ウォチャーが注目したのは2点である。
第1が金正恩委員長の異常な太りぶり。
韓国の情報機関の分析によれば、現在の体重は140キロを優にオーバーしている。
ということは最近の数年で50キロ以上も太ったことになる。
まさに「コロナ太り」といっても過言ではないだろう。
「コロナウイルスの侵入を防ぐ」という名目で、中国との国境を封鎖したため、最大の貿易相手国との物流がほぼストップしてしまい、自然災害の追い打ちもあり、北朝鮮では深刻な食糧不足が起きている模様だ。
国民の大半がやせ細る中、37歳の金正恩委員長だけが丸々と肥満体を誇示しているわけで、多くの国民の心情を慮れば、父親の生誕祭で歌や踊りを楽しんでいる姿は異常としか言いようがない。
既に亡くなった父親の金正日も建国の父である祖父の金日成も、共に心臓病で亡くなったと見られており、3代目も同じ運命を猛スピードで追いかけているに違いない。
第2の注目点は北朝鮮のファーストレディこと李雪主(リ・ソルジュ)の1年ぶりの登場である。
昨年1月以降、公の場に姿を現さなかったため、健康不安説、新たな妊娠説、はたまた夫婦間の不仲説などが飛び交ったものである。
それまで夫婦揃って白頭山に登ったり、白馬に跨って軽快に疾走するなど、元アイドル歌手的存在を内外にアピールしてきた。
そんなファーストレディがようやくカムバックしたわけだが、隣に座る夫のパンパンに膨れた顔や体形との対照的な細身の姿が異様なコントラストを印象付けた。
2人の間には3人の子供がいるようだが、具体的な年齢も性別も一切、明らかにされていない。
「コロナ感染者ゼロ」をはじめ、あらゆる情報を隠し通そうとするのが北朝鮮である。
ぶっちゃけ、いつまでこうした秘密主義が保たれるのだろうか?
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