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新卒で就職するなら大手?ベンチャー?人気コンサルに聞いた結果

コロナ禍で難しい就職活動を強いられる大学生たち。安泰と思われていた企業も突然厳しい状況になるのを目の当たりにしていると、どんな企業に就職したらいいのか、悩みも深くなるのではないでしょうか。メルマガ『永江一石の「何でも質問&何でも回答」メルマガ』の読者からも、著者で人気コンサルの永江一石さんの元に「新卒で就職すべきは大手企業?ベンチャー企業?」との質問が届きました。永江さんは、抽象論で考えずに自分にとって何が大事なことか考えた方がいいと、具体的にヒントを上げてアドバイスしています。

新卒で就職すべきは大手企業?ベンチャー企業?

Question

新卒で就職するのは大手かベンチャーかについて。ネットから得た情報や周りから聞いた話をもとに質問させて頂きます、なので大分偏見もあると思います。

まず生活の安定を考慮すれば、大手の方が福利厚生が充実してて、お給料も高い。教育に関しても、割としっかりしていて、スキルも経験もない新卒にとっては、大手はタダで学べる学校のよう。

一方で本来ベンチャーは即戦力が欲しいはずなので、新卒採用するメリットは賃金が安くフレッシュな人材をゲット出来ることくらい。結果ベンチャー就職の新卒はあまり教育されず(特にビジネスマナー等)、やりがい搾取的になってしまうという見方もある。

また、将来のキャリアのことを考えると、大手からベンチャーには行ける確率は高いが、ベンチャーから大手に行くのは難しい。この変化の激しい時代において、ベンチャーか大手かを決めるのは無駄。今後大手でも潰れる企業はたくさんある。またGAFAなども元々はベンチャーだったわけで、たまたま入った会社が今後大きく伸びる可能性も十分ある。

大まかにまとめると上記のような意見が多かったです。もちろん、「企業による、人による」というのはあると思いますが、何かアドバイスなどがあれば教えていただきたいです。個人的には、数年日本で働いた後、将来的には海外で現地就職を考えております。現在は文系大学生です。汎用性はあまりないかもしれませんが、こういった点も踏まえて回答していただけると幸いです。

永江さんからの回答

まず、大手かベンチャーかという実態のない抽象論を考えていても意味がないので、進路選択に重要な要素を一つ一つ具体的に考えていくことが必要です。その上で、自分の能力や資質を活かして成長できる環境を選ぶのが良いと思います。

大学生にありがちですが、就職活動をあまりにも抽象的に捉えているから「大手かベンチャー」かのような茫漠とした考えが生まれます。そもそも何を基準にベンチャーか大手かと考えているでしょうか。会社の人数規模で考えるならGAFAは大手で、本当のベンチャーは10人以下の新卒採用なんてしない企業になります。

ビジネスモデルや事業の革新性をベンチャーとするならGAFAがベンチャーで、逆に社員50人・設立3年でベンチャーを標榜しているIT土方の下請けしかやらないIT企業はただの中小企業です。

また福利厚生だって例えば大手家電メーカーよりも関東IT健保に入っている中小企業の方が良い場合もありますし、伝統的な大手製造業よりもメガベンチャーの方が給料は高いでしょう。

教育でも、大手で半年研修受けるのと、入社当日から現場に突っ込まれて死に物狂いで成果出すのとどちらが伸びるかは自分次第です。採用だって、よほどクラシックな日本企業でない限り中途採用で入れます。中途は実力次第なのでベンチャーがどうのとか関係ありません。

例を挙げればキリがありませんが「大手かベンチャーか」みたいな抽象的な話を考えていても無意味なので、何によって自分が進路選択するかを具体的に考えましょう。

例えば大きな金額やプロジェクトの仕事がしたいのか、自分の強みや性格を活かせるのか、他の人より速く成長するチャンスがあるか、満足するくらいに報酬を稼げるのか、将来の発展性があるのか、自分の努力で切り開きやすい環境があるか、将来に潰しが効くスキル・キャリアが身に付くか、など。

給料にしても、上場するベンチャーは古株にはたいていストックオプションを発行するので、上場で高値が付けば数千万入る可能性もあります。単純に比較は出来ません。

自分にとって何が大事なことなのかを考えて、各業界・各企業を自分で評価して進路選択していくってことです。個人的には自分の能力や資質を活かせるところに行くのが、やりがい持って成長できて良いと思います。良い進路選択ができるよう応援しています。

image by: Shutterstock.com

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商品開発や集客プロモーションを手がける会社を設立し多くの企業のマーケテイングを行う。メルマガでは読者から寄せられたマーケティングのお悩みに対し具体的な解決策を提示。ネットショップや広報担当を中心に多くの購読者から支持されている。

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