子どもが経験する初めての挫折。プロが教える「親がやってはいけない事」

 

挫折って必ずありますよね。でもその挫折をどう乗り越えるかが、今後とても大きく響いてきます。というのは挫折って、これからも必ずありますからね。

でも乗り越えるのは子供自身であって、親がどう助けてあげるのか、それがなかなか難しくもあります。

なので、私はこんな風にお返事しました。

ソーダさん、こんにちは。メール拝見しました。

息子さん、初めての挫折で、今落ち込んでしまっているのかな?

でも、もしかしたらフォワードから外されてしまったこと。ソーダさんの方がショックが大きかったりしませんか?というのはポジション変更って、チームプレーでは当たり前のことで、それはサッカーでも、野球でも、バレーボールでも普通にある事だからです。特にチームプレーって、チームで点を取りに行ったり、戦略を立てたりしますから、適材適所でよりよい編成にする為にポジション変更は必須なんですね。

小学校4年生とすると、もしかしたらバックよりフォワードの方が優秀!って思っているかもしれませんが、フォワードがどんなにいい選手でも、パスをもらえなかったらシュートは打てないんです。

バックス・ミッドフィルダー・フォワード、それぞれの役目をそれぞれが全うして初めてチームとして完成します。ですからデイフェンスとしてのバックスも大事なポジションで決して「かっこ悪い」なんてないんです。

ちなみにソーダさんは内田篤人選手はご存じですか(確かな実力と甘いマスクで、引退した今も大人気です)?内田選手は高校卒業から鹿島アントラーズで活躍して、海外でも大活躍し、もちろん日本代表でもレギュラーでした。

その内田選手、中学時代はウイングと言って、フォワードの一人だったんです。でも中学時代は全くの無名で、高校に入ってから部活の先生にサイドバックにポジション変更を言い渡されて、それからメキメキと注目を集め、アンダー17に選出されたり、高校卒業時代はJリーグの数チームからスカウトが来たんですね。

そうやって考えてみるとポジション変更は全然「挫折」ではないし、どちらかと言うと、私はチャンスだとも思うのです。なぜなら新しいポジションができるようになれば、それだけ技術が上がるし、チームにとっても「どこでもできる選手」になるからです。

確かに「下級生にポジションを奪われた」と考えると、それは「挫折」と言えるかもしれません。でも、もし子供が落ち込んでいる時に、親も一緒になってがっくりしていると、子供は「自分が失望させたんだよな」のような責任を感じたり、親の姿を見てさらに落ち込むこともあります。

又、この挫折を乗り越えられないと、これから起きる小さな躓きも「もうだめだ」とすぐに諦めてしまうようになったり、立ち直れず、常に逃げるしか選択肢を持たないようになってしまうこともあります。なので、私はこのような「初めての挫折」を子供が感じている時には(子供は落胆しているかもしれませんが)親はそんなに深刻になってほしくないと思うのです。

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