美術品について。国宝など指定文化財が多数含まれた古美術品と世界的西洋画作品、国内有名作家の近代美術作品などを含む数万点の「李健熙コレクション」は国立機関などに寄贈される。指定文化財などが今回のように大規模に国に寄贈されるのは前例がなく、国内の文化資産の保存はもちろん、国民の文化共有権の向上および美術史研究などに寄与するものと期待される。
謙斎・鄭敾の「仁王諸色図」(国宝第216号)、檀園・金弘道の「秋成浮図」(宝物第1393号)、高麗仏画「千手観音菩薩図」(宝物第2015号)など指定文化財60件(国宝14件、宝物第46件)をはじめ、韓国唯一の文化財または最古の遺物と古書、古地図など個人が所蔵する古美術品2万1,600点余りは国立博物館に寄贈することにした。キム・ファンギの「女性たちと壺」、パク・スグンの「臼を引く女性」、イ・ジュンソプの「牡牛」、チャン・ウクジンの「少女船頭」など韓国近代美術の代表的な作家たちの作品および史料的価値の高い作家たちの美術品やドローイングなど近代美術品1,600点余りは、国立現代美術館などに寄贈される予定だ。これらの作家は韓国の美術の教科書に出てくるような有名な人ばかりだ。また、みんなが国内でも西洋美術の秀作を鑑賞できるよう、国立現代美術館には、モネの「睡蓮のある池」、ミロの「構成」、サルバドール・ダリの「ケンタウロス家族」およびシャガール、ピカソ、ルノワール、ゴーギャン、ピサロなどの作品も寄贈することになっている。ものすごい価値のある美術品たちだ。
今回は三星のノブレス・オブリージュがテーマなんだけど、筆者が思ったのは、いくらこの世で所有していても、あちらの世界に行くときには全てをぶん投げていくしかないんだなということ。今回の「相続税劇」を見てしみじみと思わされた次第だ。
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