大坂なおみ選手の棄権報道で感じた「うつ病」という言葉を扱う危険性

 

新しい言葉が生まれることで、それまで「仕方がない」と諦めたり、置き去りにされていた問題にスポットがあたり、解決につながることは往々にしてあります。

しかし、言葉だけが一人歩きすると、苦悩する人を量産させたり、差別などにつながることもしばしば。特に、病気などに関する言葉は慎重かつ正確さが必要です。

「言葉」が及ぼす影響力は、想像以上に大きいのです。

いずれにせよ、プロ選手は勝ってなんぼであり、大坂選手がコートで最高・最善のパフォーマンスを発揮するためにはメンタルヘルスを良好に保つ必要があった。depressionを避ける“coping”として、「会見を行わない」ことを望んだとしたなら、大坂選手の代理人が主催者サイドと事前にコミュニケーションできればよかったのでは?と個人的には思います。

だって、勝つことが何よりもスポンサーを喜ばせるころになるし、利益をもたらすわけで。そして、何よりも苦手とするクレーコートで成功体験できればそれが大坂選手のメンタルヘルスを強化するリソースになったはずです。

今回の出来事が大坂選手にとって、さらなるストレスにならないことをファンとしては祈るばかりです。

みなさんのご意見、お聞かせください。

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image by: lev radin / Shutterstock.com

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