かつて「不倫」といえば夫の代名詞でしたが、今やスマホの普及によって急増しているというのが「妻の不倫」です。無料メルマガ『10年後に後悔しない最強の離婚交渉術』の発行者で、開業から16年で相談2万件の実績を誇る行政書士の露木幸彦さんは、ここ数年で増えているという「不倫妻」に困る夫からの相談を事例としてあげながら、妻の不倫を見破るための「3つの注意点」を伝授。そして、不倫妻との「離婚」が原因で、夫が一方的に損をするという恐ろしい現実も紹介しています。
妻の不倫をこっそり暴く「3つのキーワード」2021年最新版
昨年からのコロナ禍で、今年も続く「自粛生活」。それでも、コロナ前から変わらないのは芸能人の不倫騒動です。
コロナ後の2021年も、歌舞伎役者の中村芝翫、ミュージシャンの黒田俊介(コブクロ)、そして映画評論家の有村昆など、男性が起こした不倫疑惑が注目を集めましたが、1人だけ異質だったのは卓球の愛ちゃんこと福原愛さん。今年、不倫で注目を集めた女性有名人は今のところ愛ちゃんくらいですが、では一般の女性の不倫事情は今どうなっているのでしょうか?
私は開業から16年間、夫婦の悩み相談をおこなっていますが、相談者の男女比は前後半で逆転したという印象です。
最初の8年間は「夫の不倫」に悩む妻からの相談ばかり。一例を挙げると、子育てに忙しい妻がかまってくれず寂しいからと、他の女性に手を出したといったような内容です。しかし、最近の8年間は、「妻の不倫」に悩む夫が増えました。例えば、「独身のときみたいな恋愛がしたい」という奔放な妻に振り回される夫、という構図です。そこで今回は、私が受けた相談事例のうち、最新の不倫事情をご紹介いたしましょう。具体的なキーワードは「女子会と言えば夜の外出もOK?!」「不倫相手からのスマホ通知はトイレでチェック」「交通系ICには密会の記録が残っている」の3点です。
その1. 女子会と言えば夜の外出もOK?!
女性が夜な夜な外出する……それは太古の昔から、ずっと「ご法度」とされてきました。未婚の女の子さえ怒られるのに、人妻であればなおさらのこと。だから万が一、妻が夜遅くまで帰ってこなかったら、夫はガツンとお灸を据えることができたのです。「こんな時間まで、何をやっているんだ!」と。
しかし最近は、夫の目をはばからず、夜の街へと消えていく人妻が増えてきたのです。これはどういうことでしょうか? 夫に一言ことわっておけば、もうお咎めなし。そんな魔法のようなフレーズが登場しました。
それは、「女子会だから」。
そもそも女子会とは何でしょうか? もちろん「女友達」と飲みに行くことですが、これは急に発生した現象でも何でもなく、昭和の時代から外へ飲みに行く女性は存在していました。では、ここ最近で何が変わったのでしょうか? それは「女性同士が夜、飲みに出歩く」という行為が、「女子会ブーム」によって「当たり前のこと」に変化したのです。
妻(41歳)から「女子会なのよ」と言われ、まんまと信じてしまったのは夫のAさん(42歳)。しかし、妻の「行き先」は女子会ではなかったのです。いったん外に出てしまえば、後は「自由の身」。結局のところ、夫が24時間365日、妻を監視するのは不可能なのですから。妻の行き先は居酒屋……ではなく、ラブホテル。その目的は「飲み会」ではなく、「性交渉」だったのです。
当然、夫以外の男性と肉体関係を持てば「不貞」以外の何ものでもありません。女友達との飲み会で3時間、不倫男との密会で3時間、どちらに要する時間も同じくらい。Aさんは「帰宅時間は不自然ではなかったので」と唇を噛みました。Aさんも、妻が正直に「男友達と遊びに行く」と言えば(言うはずもありませんが)、夜の外出を認めなかったことでしょう。
女子会を「隠れ蓑」にして、夫にバレずに不倫を楽しんでいるという輩が存在するのは事実です。もちろん、本当に女子会へ行く妻は多いことでしょう。しかし、「いくらなんでも考えすぎだろう」と軽んじず、きちんと白黒を確かめた方が、たとえ白の場合も、そして黒の場合も、傷は浅くて済むのです。