イマジンがオリンピックの定番と化しているのは特異なことだ。「国がない」のであれば、オリンピックはいったい何なのだろうか。
イマジンは好みにもよりますが最も偉大な世界平和のメッセージであるとも言えますし、くだらない駄文であるとも言えます。
この奇妙な開会式を見ていると、矛盾した視点の間で揺さぶられずにはいられません。1つ目はこれは無駄で無謀であり、恐ろしい誤算であり、暗く恐ろしい時代の無意味な運動である事。2つ目は、人生は続くということ、未来はあるということ、世界はまだ協力し合えるということ。私はお人好しで楽天家なので希望に満ちたバージョンで行くことにします。
選手たちは、まるで観客がいるかのように、観客に向かって手を振っています。彼らに同情しなければなりません。大切な瞬間なのに、期待されるような大歓声がない。
アリーナでは、アスリートたちが誰もいないスタジアムを行進しており、応援歌や仮面をつけたダンサーたちが必死に雰囲気を盛り上げているだけで、時にディストピア(反理想社会)的な雰囲気を醸し出しています。
出演者は、選手が入場してきても、まだ踊ったり、飛び跳ねたりしています。エネルギーと忍耐力の印象的なショーです。
アリーナのフロアにいる多くのボランティアは、今夜のことで疲れ切っていることだろう。選手がスタジアムに到着すると、彼らは手拍子やダンスを披露し、スタジアムのエネルギーを維持するために動き続けなければならない。いつもなら各国の選手が発表されると、観客は歓声を上げる。今回はそうではない。
肯定的な意見もご紹介します。
このようなドローンを使ったアレンジはよく見るものですが、このスタジアム上空のものは巨大で立体的で息を呑みます。
この非常に困難な時期に、誰もがどんな種類の服でも着て東京に行くことができたことに畏敬の念を覚え、日本がこれを成し遂げたことに、少なくとも今日は畏敬の念を覚えます。さあ、ゲームを始めましょう。
以上、テレビで編集されたニュースを見る限りにおいてはよい開会式だったという印象を与える事も可能ですが、実際に現場にいた海外記者の観点からは「感動的な開会式」とは言えなかったようです。
(メルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』 7月25日号より一部抜粋)
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