首都高以外が大渋滞に。変動料金制度「ロードプライシング」は天下の愚策か

 

●uttiiの眼

首都高限定の「ロードプライシング」は、東京五輪が無観客になって、移動する車両が大幅に減ったはずなのに、各地の一般道で深刻な渋滞を引き起こした。おそらく想定外だったのではないかと思われるが、外環など、一般の高速道路でも「首都高ロードプライシング」による渋滞が起きていたようだ。

勿論、どんな良いシステムでも、人々が慣れるまでに時間が掛かるという面は確かにあるだろうが、都心部を首都高の高い壁で覆うような今回のあり方には問題があるのではないだろうか。

既にETC装着率は9割以上で、首都高をETC専用にしてもあまり影響はないように思われるかもしれないが、わざわざ選択肢をなくしてしまうのは、何か“野心”があるからと言われても仕方がないだろう。“野心”にも色々あるが、「首都高ロードプライシング」の料金設定次第で、首都高の交通量を「必要」に応じてコントロールすることが可能になるかもしれない。警察や治安当局にとっては間違いなく「利益」があるだろう。

国交省は、高速道路の無料化という法的な義務を回避しようと画策していて、期限を削除しようとしているようだ。「ロードプライシング」は「無料化回避」の有効な手段と見做されている。

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image by: Hirohito Takada / Shutterstock.com

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ニュースステーションを皮切りにテレビの世界に入って34年。サンデープロジェクト(テレビ朝日)で数々の取材とリポートに携わり、スーパーニュース・アンカー(関西テレビ)や吉田照美ソコダイジナトコ(文化放送)でコメンテーター、J-WAVEのジャム・ザ・ワールドではナビゲーターを務めた。ネット上のメディア、『デモクラTV』の創立メンバーで、自身が司会を務める「デモくらジオ」(金曜夜8時から10時。「ヴィンテージ・ジャズをアナログ・プレーヤーで聴きながら、リラックスして一週間を振り返る名物プログラム」)は番組開始以来、放送300回を超えた。

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【著者】 内田誠 【月額】 月額330円(税込) 【発行周期】 週1回程度

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