●uttiiの眼
首都高限定の「ロードプライシング」は、東京五輪が無観客になって、移動する車両が大幅に減ったはずなのに、各地の一般道で深刻な渋滞を引き起こした。おそらく想定外だったのではないかと思われるが、外環など、一般の高速道路でも「首都高ロードプライシング」による渋滞が起きていたようだ。
勿論、どんな良いシステムでも、人々が慣れるまでに時間が掛かるという面は確かにあるだろうが、都心部を首都高の高い壁で覆うような今回のあり方には問題があるのではないだろうか。
既にETC装着率は9割以上で、首都高をETC専用にしてもあまり影響はないように思われるかもしれないが、わざわざ選択肢をなくしてしまうのは、何か“野心”があるからと言われても仕方がないだろう。“野心”にも色々あるが、「首都高ロードプライシング」の料金設定次第で、首都高の交通量を「必要」に応じてコントロールすることが可能になるかもしれない。警察や治安当局にとっては間違いなく「利益」があるだろう。
国交省は、高速道路の無料化という法的な義務を回避しようと画策していて、期限を削除しようとしているようだ。「ロードプライシング」は「無料化回避」の有効な手段と見做されている。
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image by: Hirohito Takada / Shutterstock.com