辛坊治郎氏の航海ルート上で海底火山が噴火!絶体絶命の危機なぜ神回避できた?

辛坊さん①
 

アメリカ・サンディエゴへの太平洋ヨット単独横断に成功し、再び日本へ向け海上をひた走るジャーナリストの辛坊治郎さん。孤独な旅もいよいよゴールが見えてきましたが、トラブルも尽きないようです。今回のメルマガ『辛坊治郎メールマガジン』では、そんな船上での出来事や、帰港が近づいた自身の「神経の変化」を辛坊さんが詳細に報告。さらに、ゴールの瞬間を配信するまぐまぐLiveについてもお知らせ致します。

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時々 航海日誌 まもなく帰還

8月15日日曜8時

昨日硫黄島が噴火したと連絡がありました。ここからは700キロぐらい離れているので直接の影響はないんですが、実は航海が順調に進んでいたら、硫黄島近くに行って、慰霊をしようと思っていたんです。予定よりも日数がかかり過ぎているので、それを断念し、真っ直ぐ北に上がっているわけです。予定通りに進んでいれば、ドンピシャで噴火に遭遇していた可能性があり、ニュースを聞いてゾッとしています。

さて、ついに昨日から今朝にかけて東経150度を越えました。東経135度が日本標準時なので、出発するときに15度進むたびに時間を1時間ずつ進めていったので、東経150度を越えた時点で船内の時計を日本標準時に戻しました。日本にいる家族、友達と時間を共有しているということ、それだけですごく満足で嬉しいです。

満足とはそういうもので、ものが潤沢にあるいうことでは絶対に満足は得られません。シャンプー1回するのに500mlの水があれば十分で、その500mlの水がないので、それが手に入ったときにはすごく嬉しいんです。そういう意味で今この船の中には喜びが溢れています。満ち足りた生活の中では、決して満足は味わえないということを痛感しているところです。

天候は、思っていた以上に順調です。この辺りでは風がなくなることを予想していたのですが、風向は違うものの、貿易風と同じような風が吹いていてます。貿易風の中ではランニングと言って、真後ろから風を受ける形でしか走りようがなかったんですが、ここでは横からの風を受けて走っています。実は、ヨットは横からの風の方がよく走るので、貿易風帯にいた時より、船の速度は上がっている感じです。いい天気です。

8月17日火曜8時

いい天気です。貿易風帯から抜けてから、無風そして台風という2つの大きな不安要素があったんですが、ギリギリ切り抜けて来ました。今走っている海域の北側に上がると無風、後ろに下がると雷雨、西に行くと火山の噴火となんとも微妙な位置で今、西に向かってゆっくり進んでいます。

現在地から紀伊半島沖まで700マイルなので、デイラン100マイルと計算すると7日間で来週火曜日の朝には和歌山沖に到着します。ゆっくり時間を見ながら翌日25日水曜日午前中に入港する予定で進めています。

今後急に風が吹き出して、ヨットのスピードが上がると前倒しになる可能性がありますが、ほぼ25日の午前中で決定です。今週末メルマガ発行の頃には確定できると思います。

これだけ近づくと逆に神経が繊細になっています。昨日すごいアラーム音が鳴るのでびっくりして、何か壊れたかと思って探し回ったところ、どうやらカメラのバッテリーが一定レベルを下回ると発するアラーム音だった事がわかりました。なので、カメラのバッテリーを交換するとアラーム音は止まったのですが、とにかく音や匂いにすごく敏感になっています。日本に近づけば近づくほど過敏になっています。

とはいえ、まだ他の船舶を目撃はしていません。貿易風に入ってから2隻しか見ていない状況に変わりありません。中国大陸、フィリピンを含めて、台湾からアメリカに向かう船の航路が日本列島と小笠原の間にあるので、小笠原より北上すれば、レーダーのアラームをかけようと思っています。今のところその必要は感じていません。

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