辛坊治郎氏のヨット船内に軽油が流出の大ピンチ!初日に受けた太平洋の“洗礼”

 

ワースト5位 「日本近海の低気圧」

私、正直、太平洋を舐めてました。太平洋の荒波については、前回のヒロさんとのチャレンジで、ライフラフトでの漂流を含めて丸5日間経験していますし、今回のチャレンジに使った「カオリンV」を入手してからも、太平洋回りで船を大分から大阪まで運んだりしてますから、太平洋がどんな海かのイメージくらいはありました。でも、往路初日の日没後、夜間の「沖出し」のために串本から100キロほど南に下り、とにかく睡眠をとろうとレーダーに周辺監視を任せて意識を失ったのですが、翌日の明け方に目が覚めて自分がいかに太平洋について甘い認識を持っていたかを思い知らされたんです。

とにかく、明るくなった船内を見回すと、ありとあらゆるものが前夜と違った場所にありました。中でも悲惨だったのは、コンパニオンウェイ(キャビン入り口)を出てすぐ上のスライドハッチ両脇の棚に置いてあったサラダ菜とラディッシュの種子をまいたプランターが入り口から床に落下していて、コンパニオンウェイ階段下のカーペットに土が大量にぶちまけられ、なおかつキャビン内に軽油の臭いが充満していた事です。床には軽油を入れたポリタンクが横倒しになって散乱しており、どうやらそこから軽油が漏れているようです。ところが激しく揺れる船内では軽油缶を起こすそばからひっくり返るありさまで手が付けられません。それでも根気強く暴れる軽油缶を一つずつ起こしてあちこちに縛り付ける作業していて気が付きました。倒れた多くの軽油缶のキャップはちゃんとしまっていたんですが、一つのポリタンクが妙に軽いんです。よく見るとキャップが緩んでいて、半分ほどの軽油が船内に流出してしまっていました。

(『辛坊治郎メールマガジン』2021年8月27日号より一部抜粋。続きはご登録の上お楽しみください。初月無料です)

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※辛坊さんが使用した愛艇『Kaorin V』の情報は「古野電機」のサイトでもご覧いただけます。ご協力ありがとうございました。

image by: 辛坊氏提供

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