どこが「コロナに専念」か。菅首相が対策に費やした時間“3日で36分”の責任放棄

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総裁選不出馬の理由を「新型コロナ対策専念のため」とした菅首相ですが、やはりその言を額面通りに受け取るわけには行かないようです。今回の『きっこのメルマガ』では人気ブロガーのきっこさんが、まずこの理由に無理があることをこれまでの首相の「実績」を挙げ解説。さらに不出馬会見の翌日から3日間の「首相動静」を確認し、菅氏が「コロナ対策に専念」などしていなかった事実を白日の下に晒しています。

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「賞味期限が切れたパンケーキ」菅義偉首相の掘った墓穴

8月25日の会見で、新型コロナの収束について「明かりははっきりと見え始めている」と述べ、全国民をズッコケさせたピン芸人の菅義偉首相でしたが、新型コロナの未来だけでなく自分の近い未来の姿も見えなかったようで、1週間後の9月3日、菅首相は自民党総裁選への不出馬の表明、つまりは首相辞任へと追い込まれてしまいました。

この急転直下の辞任劇のトリガーとなったのは、いち早く総裁選出馬を表明していた岸田文雄による、自分が総裁になったら「党の役職は連続3期まで」という宣言、これをグーグル翻訳すると「二階俊博幹事長は再任しない」という奇襲攻撃でした。通常であればスルーしたであろう些事ですが、支持率の急落でレームダック化していた菅首相にとっては大事件です。焦りまくった菅首相は、争点潰しのために、後出しジャンケンで「二階外し」を含む党人事に着手すると表明、これが墓穴を掘ることとなってしまったのです。

いくら焦っていたとは言え、これはあまりにも軽率すぎます。党人事にしても内閣改造にしても、まずは総裁選を行ない、新総裁に選出された者の仕事です。それなのに、総裁選より先に党人事に着手するなんて、もしも総裁選で菅首相が再任されなければ、わずか数週間で外されてしまう貧乏クジのような役職を、いったい誰が引き受けるというのでしょうか?沈没しかかっている菅首相の泥船に、自分から乗り込むような人などいるわけがありません。これでは100パー、惣流アスカから「あんたバカァ~?」と言われてしまいます。

結局、党内で完全に孤立してしまった菅首相は、万策尽き果て、総裁選不出馬へと追い込まれてしまいました。しかし、最後の最後まで説明責任から逃げ続け、意味不明なフレーズの繰り返しを続けて来た菅首相は、9月3日の緊急会見でも、やはり意味不明な寝言を垂れ流し、全国民を唖然とさせたのです。

「新型コロナ対策と総裁選は両立できないが、国民の皆さんの命と暮らしを守るのが内閣総理大臣としての私の責務なので、私は総裁選には出馬せず新型コロナ対策にセンニン(専念)したい」

総裁選不出馬の理由が「コロナ対策に専念するため」って、意味が分かりません。さすがにこれには、一瞬で四方八方からツッコミが殺到しました。短くて面白いツイートが人気のデーブ・スペクターさんも、さっそく次のツイートをしました。


デーブ・スペクター @dave_spector

 

すみません、日本語が難しくて。「コロナ対策に専念するため首相やめます」とは、「ネタ作りに専念するためコメディアンやめます」みたいなことでしょうか?(9月4日)

映画監督の想田和弘さんも、次のツイートをしました。


想田和弘 @KazuhiroSoda

 

「コロナ対策に専念するため」に退陣するってことは、今まで専念していなかったってこと?「映画作りに専念するため映画監督辞めます」くらい意味がわからない。(9月4日)

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