世界的エンジニアに聞く、1年以内に辞める会社との距離感の掴み方

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1つの会社で一生を終える時代は終わり、スキルを身につけ、人脈を作って転職や独立起業を視野に入れて働く人は多くいます。そこで問題になるのがいま現在働いている会社との「距離感」です。今回のメルマガ『週刊 Life is beautiful』では、著者で「Windows95を設計した日本人」として知られる世界的エンジニアの中島聡さんが、読者からの質問に答える形で極意を伝授。個人が会社の仕事で大きな力を発揮するためには、4つのベースとプラスアルファが必要で、それがないのであれば、割り切った関係でいいとアドバイスしています。

会社との「距離感」について悩んでいます

Question

shitumon

今の会社との「距離感」について悩んでいます。「1年以内に辞めること」を決めているので残業時間を学習時間にあてたいのですが、会社が残業ありきのスケジュールを組んでくるので、残業すべきか悩んでいます。

今は「利益に直結すること」だけを優先して仕事を処理し、定時で帰ることを心掛けていますが、そうでない仕事は納期を守れてません。中途半端な正義感、罪悪感があるため、納期を遅らせることにどこか気後れがあります。

  • 正直に今の気持ちを言って仕事を減らしてもらうか
  • このまま自分優先で定時で帰り続けるか

会社とは「どのような距離感」で接していけばいいでしょうか。よろしくお願いします。

中島さんからの回答

会社と従業員の関係は、原則的には「時間や努力」の対価として「報酬、やりがい、経験、人的ネットワーク」を得るというドライな関係がベースにあり、そこに「このビジョンのためなら頑張れる」「この人にならどこまでもついて行きたい」というプラスアルファなものが加算された時に、個人として、そしてチームとして大きな力を発揮することが出来るのです(終身雇用制時代の「この会社で働いていれば、一生面倒を見てもらえる」という発想は時代遅れです)。

この質問を読む限りは、「プラスアルファなもの」は感じられていないようなので、「与えられた仕事を時間内にきっちりとこなす」「残業しなければできないような仕事は断る」などのドライな関係で良いと思います。

しかし、そんな環境に長くいることは、キャリア形成の上でも、人生の充実度の面でもあまり好ましくないので、社内での移動や転職によって、より「プラスアルファ」な部分の多い仕事につくことをお勧めします。

image by: Shutterstock.com

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マイクロソフト本社勤務後、ソフトウェアベンチャーUIEvolution Inc.を米国シアトルで起業。IT業界から日本の原発問題まで、感情論を排した冷静な筆致で綴られるメルマガは必読。

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