日本のマスコミは死んだ。忖度で大出世の中村格警察庁長官にベッタリのTV局

 

この事件の場合、殺してからこの男は逃亡していないのだから、逮捕はいつでもできたのだ。それをあえて、わざと就任会見の日に逮捕したというのが、それだけ中村氏の就任を世間に知らせたくないというテクニックのように思えてならないし、実際、ほとんどのテレビマスコミが報じなかったのだ。

そして、全国の警察官僚に官邸に忖度した捜査を行ったほうが出世するという印象を与えたことは確かだろう。この状況をマスコミが叩かなければ、第二第三の被害が出る。

もちろん、HANADAの執筆者たちは大喜びだ。自分たちは女性に何をやっても逮捕されないとお墨付きをもらったようなものだ。

前回も書いたように、いくら被害届を出されても警察や検察が起訴しなければ罪にならないのだ。

実際、『週刊新潮』によると、中村氏は「責任者として逮捕の可否を決裁したことは認めたが、政府当局による介入については否定した」とのことだ。

実は、私は官邸からのサジェスチョンがあったほうがよほどましだと思っている。ある人物が、性犯罪とか暴行事件を起こし(さすがに殺人だと逮捕されるだろうが)、逮捕状が地裁から発行されて、その人の名前をチェックする人が警察組織にいるということを意味するからだ。そうでないと、こんな短期間に逮捕状を取り消すことはできない。

そのチェック係がその人を検索したり、あるいは、その県で逮捕してはいけない人のリストに照らし合わせたりして、この人を逮捕するとまずいなということになれば逮捕されないことを意味する。日本には逮捕されない上級市民がいると宣言しているようなものだ。こんなことが知られたら、ウイグルもタリバンも真っ青だ。

実際、日本の警察は上級市民というか、官邸に近い人たちの犯罪には甘い。

たまたまテレビを見ていたら、ルーレット族という爆音を鳴らしながら首都高を暴走する車が後を絶たない話をしていた。これに対する警察の反応はなんとパーキングエリアを閉じることだった。そこにたむろするのを防ぐ意味だという。私も仕事が遅くなって帰宅するのでわかるが、パーキングエリアが深夜閉じられると、オシッコもいけなくなる。なんで暴走する車を現行犯で捕まえないで、一般市民を犠牲にするのか?

医療関係者が大事という話をするが、たとえば準夜勤務の看護師さんは12時半くらいに仕事が終わり、少しでも長い時間休めるように首都高を使って帰ることもあるだろう。あるいは、長距離トラックの運転手さんだってトイレくらい使いたいだろう。それをルーレット族のために塞ぐのに現行犯で捕まえない。

おそらくはルーレット族は暴走族とちがって、一部ポルシェとかフェラーリの人たちもいる。偉い人の子供とか、ストレス発散をしたい偉い人が混ざっている可能性がある。50キロどころか100キロオーバーなので、一発免許取り消しだ。こういう人を捕まえてしまうとまずいので現行犯で捕まえないで、市民を犠牲にして取り締まっているふりをしているとしか思えない。

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