まさに理想形。「バーチャルスナック」こそ現代社会に求められるサービスだ

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人と人とのリアルなつながりを破壊した新型コロナですが、バーチャルな絆を断つことまでは不可能でした。今回の無料メルマガ『繁盛戦略企画塾・『心のマーケティング』講座』では繁盛戦略コンサルタントの佐藤きよあきさんが、とあるスナックのママが「コロナ後までの繋ぎ」として思いついた「バーチャルスナック」のシステムを紹介。さらにこの「新業態」こそが現代社会に求められるサービスであるとして、高く評価しています。

新たなビジネス! ママを独り占めできるバーチャルスナック

コロナ禍で休業せざるを得ないバーやスナック。お酒を飲むことが主たる目的であるお店は、かなり厳しい状況に追い込まれています。給付金で耐え忍ぶお店もあれば、廃業してしまうお店もあります。

一時的に、珈琲を提供しているバーなど、創意工夫で、何とか生き残るべく努力を続けているお店もあります。しかし、業態として、お酒に特化し過ぎているため、それが提供できないと、打つ手がないお店が多くあります。

そこで、あるスナックのママが、面白い営業スタイルを思いつきました。それが、「バーチャルスナック」。お店にいるママとお客さまが、ネットで繋がるのです。パソコンやスマホの画面を通して、ママとお客さまが1対1でリモート飲み会をするのです。

お互いが飲み物を用意して、おしゃべりします。お客さまが事前に予約し、1時間2,500円でママと飲み会ができます。2,500円には、ママのドリンク1杯がついており、お客さまがママに1杯おごるたびに、500円の追加となります。

世間話であったり、悩みごとを相談したり、職場の愚痴を聞いてもらったり。ママは、優しく聞いてくれます。画面越しとは言え、その間、ママを独り占めできるのです。

バーやスナックでは、マスターやママとおしゃべりすることが楽しみのひとつでもあります。特に男性は、ママと話すチャンスをいつも狙っているので、ママを独り占めできるのは、願ってもない幸運なのです。楽しい時間を過ごすことができます。

この1対1の飲み会がウケて、人気は上々。中には、ママに話を聞いてもらいたいという女性もいます。当初は、常連さんだけのつもりだったのですが、お店を利用したことのないお客さまも増えています。

しかし、1人1時間なので、1日にお話しできるのは3人程度。休業中の無収入を回避できてはいるものの、お店を維持していくのは難しい状態です。

ママは、アフターコロナまでの繋ぎだと考えているようですが、このアイデアには、新たな可能性がありそうです。

バーのマスターやスナックのママは、接客のプロ。人の心を読み取り、聞き上手でもあります。話を聞いて欲しい人にとっては、非常に有難い存在となります。お店に行くことは躊躇しても、ネットなら気軽に話す機会を得ることができます。これを新たなビジネスとして捉えてみてはどうでしょう。

ネット内に存在する、バーチャルなスナック。そのママとお話しできるサービス。これなら、実店舗なしで営業できます。つまり、経費がほぼ0円。経費がなければ、高額な請求は発生しません。すなわち、お客さまも利用しやすくなります。

荒廃した世の中では、人びとは人との繋がり、人の温かさを求めます。バーのマスター、スナックのママは、そんな人を優しく包んでくれます。

いまこそ、求められるサービスなのではないでしょうか。

image by: Shutterstock.com

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【著者】 佐藤きよあき(繁盛戦略コンサルタント) 【発行周期】 週刊

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