魅力度ランクで激怒の群馬県知事がネットで返り討ちに。グンマーは本当に魅力のない県なのか?

2021.10.14
by gyouza(まぐまぐ編集部)
 

1:だるま愛が半端ない

群馬と聞いて、県庁所在地をすぐに「前橋」と答えられる他県民は少ない。駅前の発展具合や鉄道の利便性から「高崎市」が県庁所在地だと思っている人に、私は過去何人も出会ってきた。だから「群馬=高崎」というイメージを持つ人も多数存在する。そして、その高崎といえば「だるま」である。

「縁起だるまの少林山」と、群馬県民の“国技”である『上毛かるた』でも歌われているように、高崎といえば「高崎だるま」で全国的にその名が知られている。折しも本日14日、衆議院が解散し総選挙へと突入したが、全国の選挙事務所で目玉を入れられる(入らない場合もあるが)巨大なだるまのほとんどが高崎だるまで、だるま工場は今が書き入れ時の大忙しといったところだろう。

そんな群馬県民の「だるま愛」は半端ない。その証拠に、高崎警察暑の正面にはこんな絵が描かれているのをご存知だろうか。

お巡りさんでもだるまが好きだよ、白いだるまにパトランプ。その他にも、高崎駅前の陶板レリーフから石像、個人商店の軒先に至るまで、群馬県(特に高崎市内)には、だるまに関するモノがあふれている。

2.群馬の国民食「焼きまんじゅう」愛が半端ない

群馬の“国民食”といえば、ひもかわうどんや下仁田ネギ・こんにゃくと並んで愛されているのが「焼きまんじゅう」である。単なる「焼いたまんじゅう」ではない。あんこの入っていないパンのような生地の素まんじゅうを串に刺し、黒糖や水飴で甘く味付けした味噌だれをつけて焼いたものである。


私も幼少期、この焼きまんじゅうを予備知識なく群馬県内の高速SAで食べた時の衝撃は今でも忘れられない。あんこの入っていないまんじゅう(一部入っているものもある)を焼いたものを味噌だれで食べる、「こんな食べ物があるのか」と驚くのも当然だ。しかし、これが一度食べると病みつきになる味で、群馬県内では焼きまんじゅう専門店がいくつも存在し、お祭りの縁日には焼きまんじゅうの屋台があるのもお約束である(昨今は減少傾向にあるという)。これを食べるために群馬へ足を運んでもネタになること間違いなし。好きか嫌いかは、まず実際に食べてみてから判断していただきたい。

3.『上毛かるた』愛が半端ない

この記事のアイキャッチ画像でもわかる通り、群馬県民の“国技”といえば、遊ぶだけで群馬県の全てがわかってしまう優れモノの遊戯『上毛かるた』である。「つる舞う形の群馬県」という札からもわかる通り、県の形を鶴に見立てていることで県の形を知らない群馬県民はいない。その他、「ねぎとこんにゃく下仁田(しもにた)名産」「分福茶釜の茂林寺(もりんじ)」など、特産や歴史、観光地などが多数盛り込まれているため、「群馬の魅力」が手にとるようにわかってしまう。

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『上毛かるた』の商品例。ぐんまちゃんを入れることも忘れていない

この『上毛かるた』は、その人気の高さから札そのものがキーフォルダーや温度計などのグッズとして商品化されており、群馬県民にとってなくてはならない教材なのである。しかし、この『上毛かるた』愛が強すぎるせいか、群馬県内で小学校や中学校などで毎年おこなわれる「かるた大会」への熱の入れ方は半端なく、その練習頻度や真剣さは、むしろ修行に近い過酷さであることで有名だ。

4.全ては「雷と空風(からっかぜ) 義理人情」に尽きる

そろそろ紙面も尽きてきた。その他の「群馬の魅力」については『上毛かるた』の札に書かれた文言をご参照いただくとして、最後に群馬の最も魅力的な部分を紹介したい。『上毛かるた』には、こんな札がある。

「雷と空風(からっかぜ) 義理人情」

群馬県の名物を一枚に凝縮した札、それがこれである。

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落雷は、同じく北関東のお隣県で永遠のライバル栃木も有名だが、山を吹き下ろす空風(からっかぜ)は、上毛三山のひとつ「赤城山」から吹く「赤城おろし」がよく知られている。そして「義理人情」、これこそが群馬県の魅力をよくあらわしている言葉だ。情に厚く涙もろい、その性格は群馬県の「特産」と言っても過言ではないだろう。そのことは、群馬県民と長年の縁がある私が実際に体験してきたことだ。その魅力は、実際に群馬を旅し、そして人と触れ合うことで実感できるだろう。

山本一太知事も群馬県民であるならば、魅力度ランキングの順位を下げられたくらいで「法的措置」だのとカッカカッカと「熱く」ならずに、群馬県民の特徴である義理人情に「厚い」ところを見せつけていただき、群馬の魅力をもっと発信していただきたいものだ。

※本記事内のツイートにつきましては、Twitterのツイート埋め込み機能を利用して掲載させていただいております。

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