遺骨の混じる土で基地建設の異常。日本のメディアがほぼ報じぬ「重要な選挙」

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日本の歴史の転換点となる可能性があるにも関わらず、メディアがほとんど報じない選挙まで既に2ヶ月を切っているという事実をご存知でしょうか。今回の『きっこのメルマガ』で人気ブロガーのきっこさんが取り上げているのは、米軍基地移設問題に揺れる沖縄県名護市で来年1月23日に行われる市長選。きっこさんは前回の同選挙で「基地容認派」市長を当選させた当時の安倍政権のやり口を批判的に記すとともに、1月の選挙が持つ重要な意義を解説しています。

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報じるべきニュースとは?

この地球上では、常に無数の事故や事件が発生し続けています。世界の面積のわずか0.28%しかないこの日本でも、全国の市町村で発生した小さな交通事故や盗難事件まで含めると、天文学的な数字の事故や事件が発生し続けています。そして、その数えきれないほどの事故や事件の中から、規模の大きなものや多くの人々に影響があるものが「ニュース」として新聞やテレビなどで報道されるわけですが、日本の場合、報道の大きさと内容の重要性は必ずしも一致しません。

ここ1週間を見てみると、無免許ひき逃げの木下富美子都議の吊し上げと、同級生を包丁で刺し殺した中学生のニュースが「これでもか!」「これでもか!」と報じられ続け、その次に、中国共産党の最高権力者の1人から性被害に遭ったという中国の女子テニス選手の話題が連日のように報じられました。他にも、高齢者のアクセルとブレーキの踏み間違えによる死傷事故も報じられました。しかし、被害者やご遺族には申し訳ありませんが、これらの出来事って、当事者や関係者以外の大多数の人たちには、直接は関係ない話ですよね。

挙句の果てには、歌手の鬼束ちひろさんが救急車を蹴ったとかいう「どうでもいいニュース」を、いちいち面白おかしく報じまくるバカ丸出しのワイドショー。スポーツ紙のネットニュースも、わざわざ鬼束ちひろさんが派手なメイクをして異常な目つきをしている写真を選んで記事に添えるという念の入れよう。「お前ら、どんだけヒマなの?」と聞きたくなります。

そして、この「どうでもいいニュース」の10分の1も報じられない「立憲民主党の代表選」。ま、これは、立憲民主党サイドにも原因があることなので、一方的にメディアだけを批判することはできませんが、野党第1党の代表選よりも「どうでもいいニュース」を大きく報じるなんて、こんな滑稽な国、世界の先進国の中では日本だけだと思います。

そして、万人が興味ある新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」が発生したとたん、メディアは一斉に「オミクロン一色」です。日本のメディアって、どうしてこんなに単細胞なのでしょうか?もちろん、真性の単細胞は、一部のメディアの一部の人たちだけだと分かっていますが、そうした「一部の単細胞」が垂れ流すバカニュースが放送媒体やネット媒体を席捲し、真面目に「立憲民主党の代表選」を取材し続けて来た記者の良質な記事は画面の隅っこに追いやられている。これが、今の日本の劣化しまくったメディアの悲しい現状なのです。

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