さて、プーチン大統領ですが、今回の告白で何を訴えたかったのでしょうか?
そのヒントは次の言葉に隠されています。
プーチン大統領曰く「ソ連が崩壊したことは経済的な苦しみを多くの国民に与えた。ロシアの歴史にとって同じような悲劇を繰り返してはならない」。
従来から彼は旧ソ連邦の復活を悲願として訴えてきているのです。
15の共和国に分裂したことで、政治的にも経済的にも大国としての威厳もパワーもそがれてしまったというのが彼の本音と思われます。
そんなプーチン大統領にとって、旧ソ連時代から「最大の穀倉地帯」と呼ばれ、広大な領土を誇るウクライナが西側寄りになり、NATOへの加入まで模索しているような現状は許しがたいはずです。
ここ数週間の動きは一触即発の感がします。
なぜなら、ロシアはウクライナとの国境地帯に9万人を超える軍隊を結集させているからです。
そうした現状を分析すれば、プーチン大統領の告白は「ウクライナへの最後通牒」のようにも聞こえます。
要は、「もう一度、一緒になって、大国の座を取り戻そうぜ。間違っても西側の一員になるなどと思うなよ。万が一、そうなれば、お前たちの運命はどうなるか分かるだろうな」と恫喝しているわけです。
ぶっちゃけ、KGB出身のプーチン大統領は「旧ソ連邦の復活」はロシアの歴史を正常化させ、自らが終身皇帝の座に就く道につながると信じているに違いありません。
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image by: Frederic Legrand – COMEO / Shutterstock.com
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