選対本部のイ・ヤンス首席スポークスマンは議員総会直後記者団に対し、「党本部の6階に李代表のベッドが置かれれば候補は5階にいるため、随時対話をすることになり、“パッシング”することもできない」と述べた。同スポークスマンは「尹候補が金鍾仁(キム・ジョンイン)前総括選挙対策委員長を訪ねて会う予定だ」とし「助言を求め、心の内を全部打ち明けて話すだろう」と述べた。
このような葛藤収拾の前まで、国民の力は一日中、激しい痛みを経験した。尹錫悦は前日、選対委解体という「強硬」に出たが、選対委の人的刷新と選挙キャンペーン方式をめぐる李代表との葛藤の溝はさらに深まった。このような状況の中、金起炫(キム・ギヒョン)院内代表は同日午前10時、国会で議員総会を招集し、李代表の辞退決議の議論に入った。一部の議員らからは李代表に対し、「サイコパス」「最低の人間が代表になってる」「青年老人」といった露骨な非難も出ていた。李代表は議員総会に午後5時30分ごろ出席し、自分の立場を公開発言を通じて明らかにした後、非公開で議員らと激しい討論を繰り広げた。李代表は公開発言で「若い世代が再びわれわれの党を支持できる方式でやることで党が変わることが重要だと思った」とし「われらが尹候補が、もう一度国民の絶対的愛を受け、今より広い支持層を構築するために破格の変化がなければならない」と述べた。自分が選対委の刷新を主張して常任選対委員長を辞任したのは、若い世代の支持を取り付けるためだったとも語った。
尹候補と李代表が党務優先権をめぐって正面衝突していた格好だったが、結局李代表が大統領選挙キャンペーンに積極的に協力することにしたことで、葛藤は一旦解消する形となった。「国民の力」関係者は、「尹候補と李代表の葛藤収拾過程で、洪準杓議員が直接・間接的に二人を説得したと聞いている」と語っているように、洪準杓(ホン・ジュンピョ)が表立たない格好で、政権交代のために尽力しているようだ。このあたりは洪準杓の「親分」としての面目躍如といったところか。
残すところあと60日ほど。李俊錫代表が言うように60日あれば十分だ。「わたしが唯一怖いのは大統領選挙で勝てないこと」とし「これからは尹候補と信頼を構築し選挙勝利で応える」と語っている。「これまで失望した姿をお見せしたことをお詫びする」とも言っている。絶対謝らないタイプだと思っていたが、大義のためには自分を抑制することもできるようだ。若いアイディア、若いエナジーが是非とも必要な折り、李俊錫の再合流はこの上ない力となる。残り60日の戦いに大いに期待の持てる日となった。今後はさらに尹錫悦のリーダーシップが問われる時間となる。大統領になっても「これなら任せられる」と思われるような正義と公正を旨としたリーダーシップで引っ張っていってほしい。
(無料メルマガ『キムチパワー』2022年1月7日号)
image by: 国民の力 - Home | Facebook