「中国が世界で一番信用できない」韓国人が日本より中国を嫌う訳

 

いずれにしても、韓国人は、統一新羅の時代から自ら事大主義であることを決め、属国に甘んじていく道を選んでいました。そして朝鮮は『礼記』にある「天子七廟、諸侯五廟」の規定を守り、天神(天帝)を祈ることを避けて五廟だけを祀ってきたのです。

しかし、このことを現代の韓国人は認めたがりません。あくまで天朝朝貢冊封体制は、貢物に対して下賜品を多くもらう取引だったと言っています。

朝鮮が中国の属国から抜け出し、古礼に従って天神を祀ることが再開されたのは、じつに統一新羅時代から1,000余年も後のことです。それは日清戦争後の下関条約により、朝鮮が解放され独立を果たした1898年、国王の高宗が大韓帝国の帝位に就いてからのことです。

これこそ、朝鮮が中国の「礼儀の国」のくびきから解放された証であり、韓国が「千年属国」から解放され主権国家となった象徴なのです。そして朝鮮半島では日本との合邦によって、かつてないほどの近代化が推し進められ、リンカーンの奴隷解放に匹敵する、両班(貴族階級)支配社会からの脱却や、旧来の身分制度の廃止が行われたわけです。

それまで朝鮮半島は中国の属国でしたから、もちろん中国人は朝鮮人を下に見ていました。しかし、日清戦争に日本が勝利したことで朝鮮が独立、さらには日韓合邦によって当時一等国となっていた日本の国民に編入されると、立場が逆転したのです。

これまで中国人に従順だった朝鮮人は中国人と争い始め、万宝山事件などが起こりました。韓国人が「名前を奪った」と批判する創氏改名も、日本人としての名前を持つことで中国人に虐げられない、それどころか上に立てると考えて、自ら望んだケースが多かったのです。

しかし韓国は日本に対しても「人類史上最悪の日帝支配」などと吹聴、「九奪」「慰安婦の強制連行」や「徴用工の強制労働」などをでっち上げて、日本への憎悪を煽っているのです。これは「東邦礼儀の国」として日本より格上だと思ってきたにもかかわらず、支配されてしまったというコンプレックスにほかならないでしょう。そして中国に対しても属国だったというコンプレックスからあまりそのことを意識したくない。そうした気持ちが「恨(ハン)」の感情になって、中国と日本への憎悪になっているわけです。

こうして中国の属国だったことを否定すると同時に、日本によってその地位から脱却できたということも否定しているわけですが、しかしそうなると史実と矛盾してしまう。だから韓国では空想的な「ファンタジー史観」でしか歴史を語れなくなっているのです。

そもそも朝鮮半島は中華王朝への貢物として「貢女」を大量に輸出していましたが、慰安婦もその一種であることは言うまでもありません。

すくなくとも中国も日本も、かつて朝鮮半島が中国の属国だったという認識では一致しています。だから日清戦争後の下関条約の第1条には朝鮮半島の独立が謳われているわけです。中国はこの日清戦争で朝鮮半島への宗主国としての地位を失い、日本への台湾の永久割譲を認めましたが、現在はそのときに手放した台湾を取り戻そうとしているわけです。

そうした歴史的背景がなければ、なぜ中国が台湾を併呑しようとしているのかという理由もわからなくなります。

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