だいたい、なぜ四半期決算が問題なのかと言えば、これが企業の短期主義経営を助長しているからです。しかし、岸田総理の施政方針演説ではこうした短期主義の問題には触れられていません。ということは、短期主義を助長する株主資本主義は維持しつつも、非財務情報も開示させるようにすれば、人への投資、つまりは賃上げという観点からは多少は改善されるだろう、そういう考え方、話なのではないかと思われてしまいます。
要するに、というかやはり、岸田政権は「新自由主義からの転換」を本気で考えておらず、新自由主義の問題点を理解できておらず、なぜ日本経済が成長できず、デフレのままなのかについても正しく理解できていないということのように思います。だから「新しい資本主義」と言いながら、その中心はデジタル田園都市構想なのだと、頓珍漢な話になってしまうのでしょう。
人の話を聞く岸田総理、聞きすぎて飽和状態になってしまっているというか、こんがらがってしまっているのかもしれませんね…。
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image by: 首相官邸
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