かつての米国と同じ。ロシア人が自分たちを「正義」と疑わない理由

 

正義をマスコミが決めるのは日本に限ったことではない。ただ、今回、これまでと違う「正義」が出てきたことには注目している。

経済制裁をしても、困るのは一般市民であって、プーチンにはそれほどこたえない。だから、あまり締め付けるのはやめようという「正義」だ。これは、その通りである。北朝鮮だって、制裁で飢えるのは一般市民であり、子どもたちである。

ただ、ロシアの場合、資源大国であり、食糧大国なので、市民はそれほど飢えないし、凍えないだろう。それでも可哀想だからやめようというのは、むしろ制裁をしないエクスキュースだろう。本格的な制裁をすると、原油や天然ガスや小麦が入らなくなるので、「良心」という建前を言っているだけではないか。

以前、ソ連がアフガン侵攻をした際に、アメリカが小麦の輸出を止めようとした。しかし、それは人道的でないという理由で議会が通らなかった。実際は、アメリカの農民が売り先がなくなり、小麦価格の暴落をおそれて激しい反対をしたからだった。

「正義」とか「良心」というのは、そんなものだ。(メルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』2022年3月26日号より一部抜粋、全文はご登録の上お楽しみください)

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image by:Tverdokhlib/Shutterstock.com

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高齢者を専門とする精神科医、学派にとらわれない精神療法家、アンチエイジングドクター、そして映画監督として、なるべく幅広い考えをもちたい、良い加減のいい加減男。

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