だからいわゆる西側諸国でも、ロシアにどう対応するかについては、ややあまり追い詰めてはいけないといっているマクロンさんのような立場から、いや、甘い顔を見せてはいけないのだというところまで、様々なようですね。テレビなんかではそれをナチスに対する態度の問題。第一次大戦でドイツに過剰な賠償を負わせてしまったためにナチスが台頭したのだという見方から、あるはいナチスがチェコの一部を占領したときにそれに対して断固たる措置を執らなかった、甘やかしたのであんなことになったのだという見方まで、温度差があるようです。なかなか一致して対応することが難しくなっているのかもしれません。
どちらにしても、そうしたことを含めて、これからの状況を決めていく最大の要素は、悲しいかな戦況ということですよね。実力同士のぶつかり合いの世界のなかで、もちろん色々なものを反映して武器が変わってきたり、兵力の損耗のあり方が変わってきたり、様々変化の要素がある中で、結果として軍事的にウクライナ側がロシアを抑えることが出来るのか、その逆になるのか、この辺が一番大きな要素になっているということだと思います。なかなか、今後100年くらいの世界のあり方を決める滅茶苦茶大きな話だと思いますので、それについての勉強の仕方、議論の仕方を含めて、細かく見ていくべきことではないのかと思っています。
(『uttiiジャーナル』2022年6月5日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録ください、初月無料です)
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