かねてから指摘されている日本人の付和雷同的気質ですが、ウクライナ戦争を巡ってもそれは悪い意味で「遺憾なく」発揮されてしまっているようです。今回のメルマガ『和田秀樹の「テレビでもラジオでも言えないわたしの本音」』では著者で現役医師の和田秀樹さんが、ロシアと取引を続ける企業や親ロ派と呼ばれる人々を、集団となり一方的に叩く大多数の日本人を強く批判。さらに日本政府ととある企業との間で実際にあったやり取りを紹介しつつ、ウクライナ戦争後、あるいは10年先、20年先を考えることができない我が国の政治家や評論家を問題視しています。
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ロシアと取引する会社や親ロシア派の人たちを袋叩きにする、先のことが考えられない日本人たち
エンジン塾というのがあって、ウクライナの音楽家を呼んで、それに対する解説を森本敏先生と三浦瑠璃さんがしてくれた。
今だから言えるが森本先生は、日本の安保理の理事国(非常任だが)入りを既定事実として説明したり、今後の戦況の予想なども、テレビで言っているいい加減なものよりリアルな形で予想してくれた。
フロアからいろいろな活発な発言があったが、三浦さんが「みんな、こんなに西側中心の社会が続くと思っているのに、驚いた。10年後、20年後、中国の経済力がアメリカを抜かしたとき以降の枠組みの時代を生きないといけないものとしては、そこを考えないといけない」というしめの発言にはよくぞ言ってくれたという感じだった。
日本の政治家も評論家も10年後20年後のことを考える人がいない。
日本だけアメリカの子分としてアメリカと心中するとか、アメリカが日本を見捨てて中国に近づくことだって想定しないといけないのに、そんなことをいうとサヨクの扱いを受けてしまう。
ところで森本さんの話によると、サハリンの石油と天然ガスからアメリカが手を引けと言ったのを、そんなことをすると中国が引き継ぎますが、それでもいいのですかと言ったら、アメリカがしぶしぶ日本の主張を飲んだという。日本にもまともな外交が出来る人がいるというのに感心した。ところがそれをマスコミが袋叩きにして、結果的に日本は手を引くことになりそうだという。
どこまでバカなのか?
日本は石油も天然ガスも取れない国だというのに。
民間外交ということばがある。
政府間では仲が悪いが、民間の商社とか民間人などが仲良くすることで、外交ルートをキープすることだ。これは戦争が終わった後のことを考えると有効なリスクヘッジと言える。
ところが、日本のウヨクやマスコミやSNSの住民たちは、今でもロシアと取引をする会社や新ロシア派の人たちを袋叩きにする。
結果的に戦争が終わった後、ロシアとのパイプが残らない。
おそらくは、その利権を中国が引き継ぐのだろう。
後々のことを考えて黙認してやろうというような将来展望と度量のある人間がいないことは恐ろしいことだ。
普通に考えて、ウクライナがNATOに入って米軍が駐留することはプーチンでなくても一般のロシア人だって許さないし、脅威だろう。
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