もうごく普通に考えて、それでもまとまることで力を発揮してきた、そこに味を占めている人たちも当然いるわけですから。みんなでできるだけ大きな塊で、できるだけふさわしい人を会長に選んでやっていきましょうと。ですが、本当はその人は総理大臣候補にならないといけないのですね。2年後ですか、総裁選があるまでにその人を押し上げていくことをしなければならないわけでしょ。上に立ちたい人は何人かいるわけですよね。そういう要求はもちろんあるのですが、でも、じゃ2番手3番手くらいの人たちは1番にくっついていくのがいいのか、あるいは岸田さんにくっついていくのが良いのかという判断を強いられるのでしょう。(岸田さんからしたら)これは手を突っ込むところだよね。
それに付随した事件が起こるかもしれないので、ちょっとそんな目で見ていたらいいのかなという気がしております。自民党内の勢力図が大きく変わる可能性があるわけで、それはとりもなおさず、これから焦点になる防衛費増額の問題、財政の問題、経済政策。思い出しますよね、岸田さんは自民党総裁選の時には格差を是正すると言い、金融所得への課税をすると言っていた人でしたが、当選したら全部スルッと抜けてしまったと。
それ、もう一回、戻すチャンスじゃないですか。
それはどれくらい強い力をこれから安倍さんの国葬までの間に、次の総裁選までの間に力を蓄えることが出来るのか。そこに掛かっているわけですね。今言ったようなことに加えて防衛費増額の問題がありますよね。まだ大きい問題がいくつもあるような気がしますけれど、何より憲法改正の問題。こういうところに岸田さんが本来持っている方向性を出すために、どうやって力を蓄えていくのか。そんな目で見ていただくと、ちょっと興味がわくのではないかなという気がします。国葬を巡っても、権力を巡る離合集散の舞台になりますので、注目していただけたらと思います。
(『uttiiジャーナル』2022年7月17日号より一部抜粋。全てお読みになりたい方はご登録ください)
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