夜に一人で歩けない。女性の安全が担保されない韓国社会の奥深い闇

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今回の事件は、韓国社会が一人に加えられる暴力の総集合という点で心が痛い。加害学生は性犯罪を犯し、被害者を死に至らしめた。性暴行前後に不法撮影を試み、被害者が墜落した後に救助するどころか証拠隠滅を試みた。

マスコミは彼女の死を扇情的な修飾語として報道し、彼女の死には哀悼に劣らず悪性コメントが少なくなかった。

被害者の容貌を知り、身元を暴く2次加害まで起きた。強姦、致死、不法撮影、悪質コメント、2次加害という総体的な暴力だ。非正常な加害者の突発行動なのに、なぜ女性全体に対する暴力と規定して男女を引き離すのかという話まで出ている。

果たしてそうだろうか。彼女が男子生徒だったとしても、このようなことが起きたのだろうか。私たちは依然として女性が安全でない社会に住んでいる。

2016年の「江南駅無差別殺人事件」を覚えている。ソウル江南繁華街の居酒屋の男女共用トイレで犯人は先に来た男数人を送り出し、女性が入ってくると凶器を振り回した。犠牲者はわずか23歳だった。

「女だから死んだ」「私がその時間にそこにいなくて偶然生き残った」江南駅に集まって追慕していた女性たちがこのように叫んだ理由だ。

あれから6年経ったが、女性の安全はあまり改善されていない。今も真っ暗な夜の路地を女性一人で歩くのが怖い。

女性一人で住む家だということが知られるか恐ろしい。夜中にタクシーを一人で乗ることさえ、時には不安だ。デート暴力、ストーキングなどによる殺人事件から自由ではない。実在的脅威である。

国連麻薬犯罪事務所が世界殺人犯罪を分析した2019年の資料によると、韓国は女性被害者の割合が男性より高い数少ない国の一つだ。

女性が安全な社会を作るためには、安全を脅かす犯罪に厳重な処罰をしなければならない。性犯罪を犯しては職業も名誉も失い、事実上人生が終わりかねないという認識が社会に根付かなければならない。

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