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爆笑問題・太田が統一教会と萩生田氏を擁護するウラ事情とは? 金か忖度か逆張りか 著しい“ほんこん化”に「芸人として終わった」の声も

連日の報道で注目される、自民党の萩生田光一政調会長(58)と生稲晃子議員(54)の「旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)」関連施設への訪問、そして自民と統一教会の「癒着」という大問題。昨日の記事でも、統一教会が全国の地方議会に浸食し、統一教会の理念とピタリ一致する「家庭教育支援条例」なるものを次々と成立させている実態を報じた。

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こうした中、なぜか統一教会や自民を擁護するような発言で物議を醸しているのが、お笑いコンビ爆笑問題の太田光(57)だ。MCをつとめるTBS系『サンデー・ジャポン』では、毎週のように統一教会や萩生田氏ら自民党を擁護して大炎上している。権力に対して毒のあるジョークで切り込む今までの太田は、どこへ行ってしまったのだろうか?

矛先を韓国政府に向けるも、鈴木エイト氏の一言で撃沈

太田は『サンジャポ』で再三にわたって、加熱する「統一教会・自民党」報道を危惧する発言を繰り返してきた。

7日放送分では「そもそも、この問題、きっかけがテロであったことをマスコミはもう少し自覚しないといけない」として、「テロによってわれわれが動き出したっていう自覚を持たないと。こうすれば社会が動くって思う人が潜んでいる」と、“第2の山上容疑者”を生まないためにも教会批判は抑えるべきだと主張して、ネット上で猛批判を浴びた。

14日放送分でも、そうした批判に懲りず、「山上容疑者がやったことは決して効果的じゃないというのも同時に同じ熱量で伝えないと。見てる側には、こうすれば世間が取り上げてくれるんだって勘違いする人間がいることをマスコミは意識しないと」と、再びマスコミ批判を展開。

さらに、21日放送分では、既に「デイリー新潮」で萩生田氏と統一教会との結びつきが長年に渡るものであったことが報じられても、なおも「萩生田さんは知らなかった可能性はない?」と萩生田氏を擁護する有様だ。

そして太田は、カルト教団の暗躍を黙認するどころか手助けをするような行動をした日本政府をかばうかのように、話の論点をずらし、矛先を韓国政府に向けて、

「日本政府は、統一教会を認めている韓国政府を抗議しなければならない」

などと発言すると、出演していたカルト問題に詳しいジャーナリストの鈴木エイト氏に、

「その前に、日本政府が統一教会をどう認定するかですね」

と、毅然とした態度で言い返されると押し黙ってしまった。

21日の太田の一連の発言について、ネットでは、さらに太田批判が高まり、太田の暴走をいさめた鈴木エイト氏の評価が上がる形となったのである。

なぜ太田は、これだけの批判リスクを冒してまで、統一教会や萩生田氏を擁護し続けるのだろうか? 裏で「金銭」のやり取りでもあるのか、どこかの団体に「忖度」しているのか、理解に苦しむところだ。

これが、もし万が一、世の中の風潮の「逆張り」という太田流の芸風なのだとしたら、ちっとも笑えない悪い冗談なので即刻やめた方がいいだろう。

辛口コメンテーター達が、こぞって統一教会を「擁護」の謎

今回の騒動で、統一教会や自民を擁護するのは、何も太田だけはなく、杉村太蔵氏、橋下徹氏、古市憲寿氏、田崎史郎氏など、普段は“舌鋒鋭い辛口コメント”で知られる面々ばかりだ。それだけに、擁護発言から覚える「違和感」は尋常ではなく、「彼らは、統一教会か自民と裏で深くつながっているのではないか?」と視聴者から勘ぐられても、不思議ではない。

もちろん、今までも故安倍晋三元首相や自民党を応援してきた面々ではあるが、彼らは「統一教会」が海外発祥のカルトであり、過去に霊感商法や法外な献金を強要してきたカルトであり、日本からカネを搾取することを教義としているカルトであるという実態についても目をつぶるのだろうか?

それぞれの言い分は、太田と同様「第2の山上容疑者」「信教の自由を揺るがす」ばかりだが、論点ずらしで統一教会の実態から目を逸らさせようとする意図を感じるのは私だけではないはずだ。ちなみに太田は、あの「桜を見る会」にも相方の田中とともに招待され出席している。

太田に代わって妻が弁明も。批判精神を忘れた太田は「おもんない」

そして『週刊現代』8月27日号では、太田に代わって妻で所属事務所タイタン社長の光代氏(58)が、

「統一教会が危険なカルト教団であることは、霊感商法が話題になったことで太田も分かっています。旧統一教会が批判されるようになった発端は安倍元首相の銃撃事件で、暴力には言論で戦うべきだというのが太田の考えです。『暴力行為によって、教会に批判が高まったことを肯定してはいけない』と言いたかったわけですが、時間がありませんでした」

とコメント。しかし、夫人の弁明も虚しく、またも炎上騒ぎになってしまったのである。時間がなかったのであれば、曲がりなりにも芸能人という影響力のある立場に置かれている太田は、来週の『サンジャポ』で追加のコメントをするなり、詳しく説明する時間をもうけて、視聴者からの批判に答える必要があるのではないだろうか。

さて、ここで問題なのが、炎上発言よりも、太田の「芸人としての資質」だ。

21日の「サンジャポ」冒頭で太田は、

「萩生田さんもかなり追い詰められた感じもありますけどね。今はもう、神にもすがるような思いじゃないかと思います」

と、ブラックなジョークを飛ばしたが、スタジオは静まりかえった。今まで太田がとってきた「統一教会・自民」擁護の姿勢を見ていた読者の多くも、これは笑えなかったに違いない。どうも歯切れが悪く、皮肉にキレが感じられないのだ。

もともと、権力にひるまず、タブーに切り込んでいくのが「爆笑問題」というお笑いコンビの“笑いの源泉”だったはずである。

太田に限らず芸能人の多くは、これまでのような言動を「誰かに言わされている」可能性もあり、それにどのような意図があるのかは分からないが、「権力におもねる姿勢」が見えるようになってしまったら、その時点で笑えるものも笑えなくなってしまう。もし、これらの発言が太田自身の意志によるものだとしたら、これほど「おもんない」ジョークもないだろう。

ビートたけし、立川談志から薫陶を受け、一時は「時代の寵児」と呼ばれた爆笑問題・太田だが、いつの間にか「守り」に入ったのか、その切れ味は確実に落ちている。もう一度、お笑いの原点に立ち返り、デビュー当時の「反骨精神」を思い出してほしい。

Twitterの反応

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image by: Khhy, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons, U.S. Air Force photo/Airman 1st Class Brooke P. Beers, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で

 

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