自民・生稲晃子議員「同性婚反対」は、統一教会の影響か。地方議会にも暗躍、マスコミに「関係バラす」と脅迫の何サマ

2022.08.22
by たいらひとし
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連日の報道で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との親密な関係が露呈している自民党・萩生田光一政調会長(58)。その萩生田氏から「猛サポート」を受けて初当選した同じく自民の生稲晃子参院議員(54)は、公示前に萩生田氏とともに教団の関連施設を訪れていたことを認めた。そこで思い返されるのが、先の参院選前におこなわれたマスコミのアンケートだ。生稲氏は「誰もが働きやすく、自分らしく生きられる国へ」というスローガンを掲げながら、同性婚には「反対」と回答していたことで、統一教会の思想に対する「忖度」がうかがえる。

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しかし、このような事例は、一連の「自民と統一教会」の蜜月を示す証拠の“氷山の一角”に過ぎない。統一教会は、全国の地方議会に接近し、日本の政策をコントロールしようとしている事態が明らかになってきているのだ。我々が思っている以上に、日本の政治は「統一教会の影響下」にあるようだ。

統一教会の暗躍により、全国の都道府県で制定されている「家庭教育支援条例」の謎

去る20日に放送されたTBS系「報道特集」では、統一教会が地方の議会にまで暗躍し、教義である「異性婚=同性婚反対」を推し進めている実態が報じられた。

同番組では、北海道の旭川市議会議員である野村パターソン和孝氏(37)の衝撃的な発言が紹介され、ネット上で話題を呼んでいる。野村氏によると、「旭川家庭教育を支援する会」の一員を名乗る人物が近づいてきて、選挙票を交換条件に「家庭教育支援条例」という条例制定への協力を要請してきたという。やがて、その人物は統一教会の信者であることが分かったとしている。その後に判明したのは、その団体の代表を、ある自民党衆院議員A氏が務めていることだったという。

同様の手法を使って、統一教会は日本全国の地方議会の議員を抱き込み、「家庭教育支援条例」や、名称は多少異なるもののほぼ同じ内容の条例を制定してきたという。その「家庭教育支援条例」は、一般財団法人 地方自治研究機構のHPによると、2022年3月22日時点で熊本や鹿児島、群馬などの都道府県が10団体、市町村は6団体が制定しているとしている。岡山県に至っては、県の弁護士会が「国家権力の家庭への介入だ」として反対署名を提出したものの、今年4月に可決されている。

その「家庭教育支援条例」の内容は、「青少年の健全育成」を掲げ、一見、子供の権利を守る至極まっとうな理念のように見えるのだが、その実、統一教会の「家父長的家庭観」を押しつけるものであり、統一教会の関連団体が掲げている理念に瓜二つなのである。

高知県南国市で2006年6月16日におこなわれた第320回市議会定例会の議事録によると、日本共産党の土居篤男議員が、同議会に提出された『「青少年の健全育成に関する基本法」の早期制定を求める意見書』に関する質疑において、「(統一教会の関連団体である)世界平和連合の主張の文章とほとんどそっくり」と指摘し、「議会の名誉にかけてもまずいんじゃないか」と発言している。すでに16年も前から、日本全国の地方議会において、統一教会は浸透工作をはじめていたことが窺える。

そして、この条例は昨今のジェンダーフリーやLGBTなど、多様性を尊重する風潮に真っ向から対立するものだ。それはナゼなのだろうか?

統一教会の理にかなった「同性婚反対」や「家庭への縛りつけ」

統一教会のシンボル的儀式に、「合同結婚式」というものがある。彼らが信者を「家庭」というものに縛りつけることができれば、その後の二世、三世信者はネズミ算式に増えてゆく。むしろ「家庭」という縛りがあるからこそ、安倍晋三元首相(享年67歳)を銃撃した山上徹容疑者(41)のように、洗脳された家族が教団に貢ぐために親族の金を持ち出しても、簡単には訴えることができないケースが多い。旧来の「家庭」という形が壊れてしまえば、統一教会のビジネスモデルは成り立たなくなるため「同性婚への反対」は、彼ら統一教会にとっては“理にかなっている”思想信条だと言えるだろう。

大阪地裁は6月20日、「同性婚を認めていない制度は憲法違反」だとする裁判において、憲法違反を認めず賠償責任も認めなかった。同性婚を認める流れのはずだった司法が、政府に判断を委ね、時代の流れに逆行するような判決を下している。これもまた、統一教会とズブズブである日本政府への「忖度」でなければ良いのだが……。

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