解説
NYタイムズのいつものパターンともいえる記事です。
韓国側の非難もしながら、しかし日本の従軍慰安婦があったこと自体は事実として報道しています。日本人である矢島氏の発言もその補強として使われているだけです。
日本の主張は、「そもそも強制連行をされた従軍慰安婦、いわゆる性奴隷などはいなかった。彼女らは合意契約の上で慰安婦になった」というものでしょう。
しかし、そういった日本側の主張には全く触れないで、しかし日本人である矢島氏の発言をいれることで、公正な報道といった雰囲気を出しています。
結果として「日本は第二次世界大戦において従軍慰安婦を強制連行した」というプロパガンダに成功しているのです。
なぜこういった報道が今も続いているのでしょうか?
この記事を書いた人はチェ・サンフン(Choe Sang-Hun)氏は韓国人ジャーナリストで、ピューリッツァー賞を受賞して、ニューヨーク・タイムズのソウル支局長を務めています。
彼が韓国側の視点で記事を出すことはある意味、当然です。
問題は、世界的なニュース媒体に記事をかける日本人が極めて少ない事です。
また日本においては、NYタイムズは朝日新聞社と提携しており、東京支局を朝日新聞東京本社ビル内に設けていることも背景にあるでしょう。
我々ができることはないのでしょうか?
あります。反論する事です。
このメルマガを読む人には深い知識をもった人が多いと感じています。
その知識をNYタイムズの投書欄にぶつけてください。今は無料の翻訳ソフトも発達していますので、きれいな日本語であれば、ほぼ正確に英語に翻訳してくれます。
一行の簡単な投稿でもかまいません。多数の投書が届けば、NYタイムズも従軍慰安婦問題について韓国人記者の書いた記事をそのまま掲載することがなくなると信じます。
記事本文:Japanese Photographer Blows Whistle on Treatment of ‘Comfort Women’
投書先:letters@nytimes.com
(この記事はメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』8月21日号の一部抜粋です。この続きをお読みになりたい方はご登録ください。初月無料です)
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