実は、日本の子供や若者は「友人」を相談相手に選ぶ割合が高い。アメリカやイギリス、ドイツ、フランスの諸外国では、母親や先生に相談する割合が高いのに、日本の場合、突出して「友人」を相談相手に選んでいるという調査結果が出ているのです。
そもそも「子供世界」は「大人世界」の写鏡です。大人世界の生きづらさが、まんま子供世界の生きづらさにつながっている。大人を相談相手に選ぶこともなく、子供同士、若者同士で、“傷ついた羽根”を癒しあっている。
シングルマザーの貧困問題、不安定かつ低賃金の非正規問題、繰り返されるパワハラやいじめ問題…etc.etc.そういった大人世界の問題は、コロナ禍で次々と顕在化したにもかかわらず、メディアの“報道熱”は冷え、世間の関心も低くなりました。大人世界に蔓延る「自己責任論」も、子供や若い人たちを苦しめているのではないでしょうか。
若い人が死に急ぐのは、「自殺」だけが彼らのつらさ、しんどさを大人に伝える唯一の手段になってるからではないのか。そう思えてなりません。
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