数ある「探偵のお仕事」の中でも想像がつきやすいのが、浮気調査ではないでしょうか。離婚案件を数多く担当してきたメルマガ『探偵の視点』の著者で現役探偵の後藤啓佑さんが、実際に浮気調査を依頼してきた男性依頼者の印象に残ったエピソードを紹介しています。
この記事の著者・後藤啓佑さんのメルマガ
案件から見る恋愛:印象深かった男性依頼者のエピソード
僕が離婚案件に関わる時は、浮気の証拠を渡して終わりではなく、離婚が決定的になるまで付き合っていきます。
今日は数ある離婚案件の中で、印象深かった男性依頼者のエピソードをご紹介します。
その方は奥さんに浮気されている時に、浮気調査の依頼として僕の事務所に来ました。
結果的に3日間調査を行い、ホテルやデートのシーンをカメラに収めることができ、いわゆる不貞行為の証拠を撮ることができました。
その証拠を使い、依頼者さんに有利な形で離婚成立。
しかし、依頼者さんは奥さんには慰謝料請求はせず、相手の男性にのみ請求。そして、離婚後は奥さんに仕送りをすることに決めたとのこと。
離婚後に僕が依頼者さんに「相談に来た時はかなり怒っていたのに、何故仕送りまでするんですか?」と聞くと依頼者さんはこう答えました。
「私が怒っていたのは、相手の男に対してです。妻にはそれほど怒っていません。妻が浮気したのは私の責任もあると思ったからです。もちろん、怒りの感情がゼロではないですけどね」
そして、こうも続けました。
「妻と結婚する時に誓ったのは、『ずっと食べさせていくこと』です。今回のことは人生を考えるとショックではありますが、自分としては妻を見捨てる理由にはなりません。お金だけは面倒をみようと思っています」
浮気という事象を、どれほどの規模で捉えるかは人それぞれなんだと、改めて考えさせられた案件でした。
浮気自体が悪いのか?浮気に至った原因が悪いのか?環境は?
浮気を考える時には、上記のように様々な要因が浮かびますが、浮気を「どの規模」で捉えるかは、人生のどこに重きを置いているのかだったりするかもしれません。
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