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「AI安倍晋三」の裏に統一教会?ズブズブ自民議員の大絶賛で深まる疑念、「東大」騙る悪質手口、ネット工作から漂うキナ臭さ

安倍元首相「国葬」のタイミングに合わせたように「故安倍元総理追悼AIプロジェクト」というサイトが出現した(27日午後10時に公開終了)。そのサイトではAIが再現した安倍元首相そっくりの音声で、国民へのお別れのメッセージを聴くことができたのだが、このサイトを公開したのが「東京大学AI研究会」と名乗る団体だ。まるで東京大学の関連団体ような名称だが、東大電子情報工学科が「当学科の団体ではない」と否定したことで、この団体の正体に関して様々な憶測が広がっている。統一教会との関連を指摘する声もあるが実際のところはどうなのか?

「AI安倍晋三」を発表した「東京大学AI研究会」の正体は統一教会?

「故安倍元総理追悼AIプロジェクト」という特設サイトが出現したのは、国葬2日前の9月25日。 安倍元首相の声をシステムに学習させた上、新たにテキストを学習させて再現した「AI安倍晋三」というコンテンツが7本公開された。この特設サイトとYouTube上にアップされた合成音声動画は27日午後10時に公開終了し、現在は「こころより、安倍晋三元総理のご冥福をお祈りします。」というメッセージだけが残っている。

このAIプロジェクトを企画・主催した団体は「東京大学AI研究会」と名乗り、 悪質なことに東大電子情報工学科のサイトまでリンクされていた。誤解を恐れた東大電子情報工学科は「学科の団体ではない」と慌てて声明を発表した形となった。

そこで浮上したのが、統一教会やその学生下部組織である「原理研究会」(通称「原理研」)がこのAIに関与しているのではないかという疑惑だ。

原理研といえば古くから学生新聞の発行で知られるが、「東大新報」「京大生新聞」など、あたかも大学側が公式に発行しているかのような紛らわしい名称を使用する厄介な特徴がある。

これらの学生新聞はもちろんまがい物で、本物の国立大学の新聞サイトでは、「山形大学生新聞」「東北大学生新聞」などの紛らわしい名前で配布されている統一教会・原理研系新聞に注意を促している。

ちなみに、アメリカ本土で発行されている「ワシントン・タイムズ」という新聞も、権威と伝統のある新聞のように錯覚してしまうが、実は統一教会が発行している新聞である。

自らの正体を隠し、紛らわしい名称でそこかしこに潜り込むのは統一教会の常套手段だ。多くの人が「東京大学AI研究会」=「原理研」を疑ってしまうのも無理はない。

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統一教会とズブズブの自民議員が“関係”示唆のキナ臭さ

実は、統一教会の関与が疑われる根拠はこれだけではない。

「AI安倍晋三」が公開されるや、安倍氏の実弟である岸信夫首相補佐官は、TwitterやFacebookでこのサイトをいち早く紹介。すると音声を聞いた自民党議員の義家弘介氏、松本尚氏、高木啓氏らは「優しさをありがとう」「声を聴いて涙が出てきました」などと肯定的な反応を示したのだ。これらの議員は、自民党が行った統一教会関連の調査でも名前があがっており、安倍元首相とも深い結びつきのある議員である。

ヤンキー先生こと義家弘介議員は、統一教会の関連団体「全国教育問題協議会」の懇談会で過去に3度も講演していたことが判明。昨年10月に当選した松本尚議員は、統一教会から「選挙期間中に応援します」との申し出を受けていたことを認めている。また、外務政務官の高木啓議員は、統一教会の関連団体会合に秘書が2回も代理出席していた。

きわめつけは杉田水脈議員で、自身のTwitterにてこのサイトを大々的に紹介している。

杉田議員といえば、常日頃から彼女の脳内に生息するらしい「サヨク」を敵対視し、ジェンダーに関して問題ある公的発言ワースト1位の人物とされており、政治理念が統一教会の教義とぴったり一致する人物だ。

どうみても怪しい出所不明のAIを、リスク管理に長けた有名議員たちが手放しで絶賛したのはなぜなのか――今回の「AI安倍晋三」を作った「若者」たちの正体を勘ぐらずにはいられない。

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統一教会の「ネット工作」にご用心

統一教会の問題で忘れてはいけないのが「ネット工作」だ。2015年5月、第二次安倍政権の安全保障関連法や憲法改正をめぐり、学生団体「SEALDs(シールズ)」が抗議デモをおこなうと、どこからともなく「別の学生団体」が現れ、安倍政治を称賛しはじめたのは記憶に新しい。

彼らは安倍官邸の指示で出動した学生団体「UNITE(ユナイト)」で、メンバーの大半が統一教会信者の学生と見られており、統一教会と関係が深い政治組織「国際勝共連合」傘下の団体である。

統一教会は以前からテレビ局への「電凸攻撃」などで知られているが、近年はこうした学生団体や信者を動員して、Twitterやヤフーニュース、YouTubeのコメント欄で組織的にネット工作をおこなっていると見られている。「AI安倍晋三」もネットやSNSを巧みに利用して拡散させており、その手口は統一教会の手法を彷彿とさせる。

統一教会の実態を暴くジャーナリストや、被害者を救済してきた弁護士たちは、こうした統一教会の「ネット工作」によって長年悪評をばら撒かれてきた。

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9月22日の統一教会の会見では、勅使河原本部長が統一教会の被害を追及してきた弁護士たちを「サヨク」呼ばわりしていたが、SNSでも敵対相手を唐突に「サヨク」呼ばわりするユーザーが一定数存在するのは周知のとおり。彼らは以前から統一教会との関連を強く疑われており、ネットでは「答え合わせ完了」の声も多く聞かれるのが現状だ。

今回の「AI安倍晋三」疑惑といい、過去のネット工作といい、油断も隙もない統一教会。巧妙なネット工作で真実を歪めることのないよう、我々も注意して情報を見極める必要がありそうだ。

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image by: 安倍晋三 - Home | Facebook

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