これらの情報は、ドイツ全体のおおまかな状況です。地域によって多少の違いはあると思います。例えば、ミュンヘンでは10月1日からレストランでは基本マスク着用、ワクチン接種者はその義務なし、という運用になるとのことでした。
さて、いかがでしょうか?こういった状況を聞くと、日本は過剰にコロナに反応しているように見えます。
しかし、“特派員たち”の話を聞いていると、医療に対する考え方も、病気を患うことや死に対する価値観も、国によって違うので、海外と単純には比べられれないし比べること自体、ナンセンスなのかもしれません。
それでもやはり、コロナ感染が拡大した当初、世界の国々では徹底してエビデンスに基づく対策を議論し、講じていました。どこでもPCR検査を受けれるようにし、サーベイランス検査も行っていました。
今回とりあげたドイツでは、徹夜で政治家や専門家たちが検証を行い、「10万人当たりの新規感染者数によって、発動する対策メニュー」を国民に周知。日本では「緊急事態宣言」が発動されるかどうかでしたが、ドイツの人たちは基準値ごとに決められた対策メニューに沿って行動していました。
また、米国では「データ分析→仮説→モデル構築→実証研究→データ分析→モデル改善→実証研究」という流れの対策を講じることで、「何が必要で、何が必要じゃないか」の情報共有を行い、国も予算をつけ、米疾病対策センター(CDC)がサーベイランス検査の適切な運用の指針や技術的支援を提供するなど、協働作業を行っていました。
つまるところ、日本は最初から今にいたるまで無策のまま。アベノマスクの頃から、コロナ感染対策は「マスク」と飲食業の営業を制限することしかやらなかった。
その無策ぶりによって、医療現場が逼迫し、“現場”の人たちが涙する事態が繰り返されている。この冬はインフルエンザも同時流行すると言われているのに、その対策への準備は何かしているのかも甚だ疑問です。
ワクチン接種の呼びかけだけ?だったら第8波でまた医療現場が疲弊します。そして、感染者が急増した時には、「変異株が~」と言い訳したように「インフルエンザが~」と自分たちの無策を転嫁するつもりなのでしょうか?
ちなみに私は外ではマスクは外してますが、コンビニでも駅でもなんでも室内に入る時はマスクをつけていますが、無策のマスク対策はまだまだ続きそうです…。みなさまのご意見、お聞かせください。
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