インフルエンザと同時流行か。コロナ第8波で懸念される新変異株

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11月15日、東京で2ヶ月ぶりに1万人を超えた新型コロナの新規陽性者数。すでに第8波に入ったとも言われるウイルスの感染拡大ですが、それに加えて今冬はインフルエンザとの同時流行も予想されるなど、例年以上に厳しい状況に襲われる可能性が指摘されています。今回のメルマガ『モリの新しい社会をデザインする ニュースレター(有料版)』ではジャーナリストの伊東森さんが、第8波で懸念される新変異株の特徴を解説。さらに新型コロナとインフルエンザの同時流行から身を守る術を紹介しています。

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新型コロナ 第8波へ 新変異株 インフルエンザと同時流行の可能性 一方、感染死“納体袋”取りやめる動きも

新型コロナの感染拡大をめぐり、本日、岸田首相と面会した政府分科会の尾身茂会長は、

「特に北海道なんかがそうですけども、感染の拡大傾向が明らかな地域、新しい波に入りつつあるということは、言ってもいいんじゃないかと」(*1)

と語り、感染の流行が新しい波に入りつつあることを述べた。

11月に入るあたりから、東京都では、新型コロナの波の先行指標である「発熱相談件数」や「検査要請数」が増加。全国の新規陽性者数も増加傾向で、コロナ病床も使用率もじわりと増えている(*2)。

感染の拡大は欧州でも。

イギリスのオックスフォード大学の研究者などが運営するサイト「アワ・ワールド・イン・データ」によると、ドイツの人口100万あたりの新規感染者数は今年9月には350人ほどであったが、10月上旬以降、1,000人を超えた(*3)。

専門家によれば、次の波である“第8波”のピークは11月下旬から12月上旬であるとも(*4)。

目次

  • 新変異株 ケルベロスとグリフォン
  • 新型コロナとインフルエンザ、同時流行の可能性
  • 一方、感染死“納体袋”取りやめる動き 「遺体からの感染の可能性低い」

新変異株 ケルベロスとグリフォン

第8波の中で懸念されるのが、オミクロン株から派生した変異ウイルス。ギリシャ神話に登場する冥界の番犬「ケルベロス」に例えられた「BQ.1.1」と、上半身がワシで下半身がライオンという、伝説上の生き物「グリフォン」に例えられた「XBB」の二つがある。

変異株の名称は、いわゆる「BA株」の中で、さまざまなタイプが合わさったものいうことで、最初に「ケンタウロス」と命名された。これは、ヘビとイヌ、ワシとライオンというものが組み合わさっている。

オミクロン株の特性は、免疫を逃避する、スパイクたんぱく(突起の部分)が変異すること。このような免疫を逃避するようなウイルスは、感染力が増しやすい。

オミクロン株「BQ.1.1」(ケルベロス)はアメリカやイギリスなど48カ国で報告され、日本でも検疫で11件、国内6件が確認(*5)。

「XBB」グリフォンはインドなど21カ国で確認されており、シンガポールでは全体の54%を占めるという(*6)。

オミクロン株による症状はあまり強いものでもないが、しかし高齢者や基礎疾患を持っている人は、要注意だ。

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