一部を除いてリモートワークなどなかったかのようになっている日本では、導入時に勤怠管理を課題と感じた会社も多かったようです。リモートワークでも最先端の米国の「時間管理」事情はどうなっているのでしょうか。今回の『メルマガ「ニューヨークの遊び方」』では、いまでも全社員リモート勤務の会社で働くニューヨーク在住のりばてぃさんが、週始めの動きから「時間管理」の流れを具体的に紹介。事前設定によってもう一つの会社の仕事との掛け持ちも難なくこなせる実情を伝えています。
この記事の著者・りばてぃさんのメルマガ
アメリカの最新事情。リモートワークが主流な会社の「勤務時間管理」はどうなっている?
今回はリモートワークが主流の会社での社員の勤務時間管理について簡単にお話しようと思います。元グーグル社員が創業したデータサイエンス会社でデータ分析管理のマネージャーとして勤務しているわけですが、前回お伝えしたように全員がリモートワークです。しかも勤務地も世界各地に広がりバラバラ。
そうなってくると社員の勤務時間管理はどのようにしているのか?疑問に思う方もいるでしょうし、日本での勤務管理との違いが気になる人もいると思います。労務的な専門事情は詳しくないので、提供できないのですが、そういう会社に働く社員としての勤務体制を1つの事例としてお伝えできればと思います。
まず、週の頭に直属の上司と1on1でミーティングします。1on1(ワンオンワン)は1対1での打ち合わせ。グーグルミートを利用。30分程度で、前週までの振り返り、今週のタスク、問題点、改善点などなど、一般的に会社で話すような業務確認をします。
その上で、今週はどこまでの時間を使って勤務するのか(社員ごとに勤務時間が異なります)も確認しますが、だいたい1週間の勤務時間は決まっているので特例がない限り増えたりはしません。
逆に、リモートな上にフレックス勤務なので、私のように他にも仕事をしている場合に今週は勤務時間を変更したいなどあれば、事前にスケジュールに自分で入れておくことで変更できます。なので子育てしている人、友達とランチに行きたいなどもオフィスにいない時間を事前に設定しておくことで急なミーティングが入ることなく調整できるのです。
私も自分のマーケティング会社関連でのミーティングがある場合は事前にデータサイエンス会社のスケジュールはブロックしておけるので支障がなく複数会社勤務をすることが可能となっています。
さらに、1日に何時間働きますよという感覚はそれぞれが設定できるので、例えば月火は1日中、水は午後から、などなど自由に決められます。自由に決められるといっても週に2~3程度のミーティングは入ります。
でも、もし日中は子育てがあるという人は子どもが寝た夜以降や早朝に仕事するなんてことも可能なので、おそらく皆さんが想像する以上にフレキシブルな勤務ができる環境になっていると思います。
そんなわけで、先々週は体調不良で2日ほどお休みしましたが、その分タスクが滞っていたのもあるので、先週に休んだ分を追加した勤務となりました。
ちなみに勤務時間は勤務時間管理サービスで入力するシステムで、その日に何時間働いたかを記録できるようになっています。リモートといえど当然時間をオーバーする人もいるでしょうから、リモートでフレキシブルだけど計測機能は一応持っておくのでしょう。私の勤務管理はこんな感じですが、上司や社員の契約内容でそれぞれ違うので、人事への報告方法が違う人もいたりします。
いずれにしても、日本でたまに話題になるスラックのログイン状況やパソコンのカメラで仕事してるか管理するといったことはまったくありません。アメリカの他の企業の事情まではわかりませんが、私の場合はこんな感じです。
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