有田氏を名誉毀損で訴えた統一教会の「暴力性」
有田:この間も統一教会が僕を名誉毀損で訴えたんだけれども、その記者会見を見ていると、合同結婚式に参加した信者の弁護士で福本っていう人がいて、その横にいた統一教会の幹部が、僕のことを「有田は」って言ったんだよね。
内田:呼び捨てですか?
有田:呼び捨てですよ。だから、社会性が無いんです。いい大人が本当に恥ずかしいっていうか。昔の話ですが、渋谷の地下鉄から階段を上がっていこうとしたら、向こうから来た背の低い男が、僕の肩を思いっきり殴りつけたんです。今じゃ無いですよ。
多田:昔ですね。
有田:もう思いっきり殴りつけて、「俺の顔を覚えとけよ!」って言われたんだけど、統一教会の本部は渋谷区の松濤にあるので、そういう人達だなと思った。その怖い話はまた後で。
内田:とっておきのものはね。
有田:統一教会の信者は、たいてい経済活動をやらされるんです。珍味売りとか、ハンカチ売りとか、魚屋さんとか。多田さんは経済活動はやらなかった?昔。
多田:私は教育部門で伝道と講師をやっていましたけど、その中の青年支部っていうところだったので、当然、珍味もやりました。あと、一番やったのが、偽ボランティア。
内田:「偽」が付くんですか?
多田:偽なんです。
有田:やっている時は本物なんだけど、カンパはいかないっていう。
多田:「しんぜん会」っていう団体があって、この団体に所属しているというメンバーカードがあるんですけど、それを持って一軒一軒家を訪問します。「今、車椅子を寄贈するためにボランティアで回ってます」と言って、ハンカチとか靴下を売ってお金を集めて、なかには募金と聞いた人が、これまで貯めていた貯金箱を渡してくれることもあるのですが、それは必ずもらってくるようにと言われていました。「ホーム」っていう住んでいるところに帰って来たら、集めたお金を上の人に全部あげて。まだ入りたてだった時「このお金はどうするんですか?」って聞いたら、「これは家賃か献金に全部回る」と。車椅子なんかには1円も回らないという現実を、そこで初めて知りました。
内田:それはやっぱり詐欺になるんですか?
有田:正確には詐欺でしょうね。だからインチキカンパって多田さんは言ったんだけど。昔はキャラバン部隊っていうのがあって、車を改造して6~7人が車の中で寝泊まりして、朝4時半とかに起きて、公園で顔を洗ってお祈りして、一日のノルマは2万円だ、3万円だっていうのが出されて。それで一軒一軒ピンポンして、「ハンカチどうですか?靴下どうですか?」と回る。ノルマが達成できないと深夜まで活動する。