飢える北朝鮮。金正恩「食糧難でも日本にミサイル発射」の限界点は?

hands of a farmer holding an onion
 

政府関係者は「北朝鮮は金正恩(キム・ジョンウン)政権後、昨年最悪の食糧難を経験した後、増産に力を入れたが、気象悪化と肥料不足で今年の収穫量(451万トン)は前年比18万トン減少したと評価された」と明らかにした。

このような事情を考慮すれば、来年に例年水準の穀物を導入するとしても、需要量対比80万トン余りが不足し、食糧需給の不安定が続くものと推算されている。特に咸鏡道地域に多数の餓死者が発生し、この地域の住民たちは「涙なしに見られない状況」と不満を吐露し、農場員が当局の買い入れ強要で「米一粒握れなかった」と検閲官に反発する動向も捉えられたと政府関係者は伝えた。

しかし、このような食糧難にもかかわらず、今年のミサイル挑発に金正恩は天文学的な費用をつぎ込んだ。北は今年、71発のミサイルを発射しており、西側より生産費用が少ない北朝鮮の生産単価を適用したとしても、約2,600億ウォン(2億ドル)を使い果たしたものと推算されている。

特に、高コストの大陸間弾道ミサイル(ICBM)8発の発射だけで1,430億ウォン(1億1,000万ドル)を飛ばし、短距離弾道ミサイル(SRBM)43発の発射にも500億ウォン(3,900万ドル)を浪費した。

ミサイル発射の総費用はコメ50万トンを買える金額であり、これは北朝鮮のすべての住民が46日間食べられる量であり、来年の北朝鮮食糧不足分(約80万トン)の60%以上を充当できる規模だ。気が狂ったようにミサイル挑発を続けた金正恩。来年の北がいかなる様相を呈するか。住民たちがかわいそうである。

(無料メルマガ『キムチパワー』2022年12月22日号)

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韓国暮らし4分1世紀オーバー。そんな筆者のエッセイ+韓国語講座。折々のエッセイに加えて、韓国語の勉強もやってます。韓国語の勉強のほうは、面白い漢字語とか独特な韓国語などをモチーフにやさしく解説しております。発酵食品「キムチ」にあやかりキムチパワーと名づけました。熟成した文章をお届けしたいと考えております。

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【著者】 キムチパワー 【発行周期】 ほぼ 月刊

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