2033年までにロシア崩壊。167人の専門家が予想する10年後の世界

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「この先10年以内にロシアは崩壊し、中国は台湾を力で併合する」。米シンクタンクが167名の専門家に行ったアンケートの結果は、私たちに冷酷な現実を突きつけるものでした。今回の無料メルマガ『キムチパワー』では韓国在住歴30年を超える日本人著者が、現地紙が伝えた「2023年までの未来予想」を詳しく紹介。核兵器が使用される可能性や、民主主義の行方についての専門家たちの見立ても取り上げています。

ロシアは10年以内に崩壊するかも

著名な国際外交・安全保障専門家167人のうち半分近くが2033年のロシアの未来をタイトルのように診断した。米国のシンクタンクアトランティック・カウンシルは9日(現地時間)、米国など30国の政府・教育機関・非営利団体に属する国際外交・安全保障専門家を対象に2033年の国際社会の様子についてアンケート調査を行った結果を発表した。中央日報が詳しく伝えているので今回は韓国、日本と直接的には関係のない話だけれど、今後10年間を占う上で多少は参考になるかと考え、ご紹介したい。

アトランティック・カウンシルは「今回のアンケート調査で最も驚くべき結果はロシアが今後10年内に崩壊する可能性が高いと挙げたこと」と伝えた。167人の回答者のうち46%が、ロシアが今後10年以内に失敗または解体されると予想した。その原因として40%が革命、内戦、政治的崩壊などを挙げた。このような危機に追い込まれたロシアが核兵器を使用できる(14%)と見た専門家もいた。

アトランティック・カウンシルのピーター・エンゲルケ副局長はフィナンシャル・タイムズ(FT)に「ウクライナ戦争がロシア社会を内部的に揺るがすなどロシア社会全体にブーメランとして戻ってくる可能性がある」と分析した。

回答者の70%が、中国が10年内に台湾に侵攻し強制的に奪還すると予想した。この場合、米国が台湾を支援する可能性が高く、大国間の戦争は欧州ではなくアジアで起こりうるとアトランティック・カウンシルは伝えた。ウクライナ戦争を通じて紙トラ(ハリボテ)になったロシア軍の実態が明らかになり、ロシアと北大西洋条約機構(NATO)は軍事的衝突がないと予測した。

今後10年間、核危機も深刻化する可能性があると考えていることもわかった。回答者の77%が新国家が核兵器を保有すると予想したが、1位はイラン(68%)だった。サウジアラビア(32%)、韓国(19%)、日本(14%)なども取り上げられた。ただ、半分以上が2033年まで核兵器は実際に使用されないと答えた。

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