「お客様からポジティブな面だけ聞く」営業マンが出世しないワケ

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ネガティブな感情の持つ力は大きい。これを聞き取り提案に組み込んでいく。そうすることで内容がグッと深くなる。

ネガティブな質問は取り扱いが難しい。ヒアリングする際、気をつけて欲しいことがある。

ただ単にお客様に「何か抱えている不安はありますか?」といった聞き方をしても話してはくれない。

ほとんどのお客様は「う~ん、別にないですね」といった答え方をする。恥ずかしい部分はそう簡単に人に話さないもの。

ネガティブな感情を聞き出す場合、“他人の例”が呼び水になる。

たとえば「こういった不安を抱えているお客様がいまして、いかがでしょうか?」といった感じ。

もしくは「私自身もこういった怒りがありましてね」と自己開示をする。これもいい方法だ。

サンプルがあるとイメージしやすい。だんだんと「そうそう、実は私にもこういった不安がありましてね」といった話をしてくれるようになる。ぜひチャレンジして頂きたい。

お客様のネガティブを聞き出す。これだけでもかなりすごいこと。

さらにできる方は“モチベーションパーソン”を聞き取っていく。

例えばお客様から「失敗してガッカリされたくないですね」という意見を聞いたとする。

その悔しい思いは誰に向けてなのだろうか?

・家族、息子、娘
・同僚、後輩、上司
・同級生、何かの仲間

などなど。その人によって違ってくる。

あるお客様は「息子にバカにされるような父親には絶対になりたくない」と感情を込めて話してくれた。

息子がモチベーションパーソンだと分かれば、ポイントで「これは息子さんも喜びますね」と言ってみたり、さりげなく「息子さんも尊敬するでしょうね」と言ってあげる。

こういったフレーズはベタでも効いてくる。効果的に使ってほしい。

これは自分に向けてやって頂きたい。“あなたのモチベーションパーソンは誰なのか?”を明確にして欲しい。

これができると“やる気スイッチ”を持つことができる。これは活動する上で非常に強力な武器になる。

ある有名なバンドは「学生時代にフラれた彼女を後悔させたくて曲を書いていた」といった話をしていた。「売れて彼女に“やっぱり別れなければよかった”と思われたい」といった感じ。

今は違うかもしれないかもしれない。ただ初速度を上げるため大いに役立ったのは間違いない。

これは強力なモチベーションとなる。今日はいろいろなワークがある。どれでもいいので今日中に1つは実行して頂きたい。

【今日の課題】

・質問リストにネガティブを引き出す質問を追加する
・お客様のモチベーションパーソンを聞き出す
・自分のモチベーションパーソンを明確にする

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群馬県高崎市生まれ。工学部機械科卒業後トヨタホームに入社し、営業の世界へ。 自分に合う営業方法が見つからず7年もの間クビ寸前の苦しい営業マン時代を過ごす。 お客様へのアプローチを訪問から「営業レター」に変えることをきっかけに4年連続トップの営業マンに。 2006年に独立。営業サポート・コンサルティング株式会社を設立。 現在、上場企業への定期研修、講演、コンサルティング業務、経営者や営業マン向けのセミナーを行っている。 個人の営業マン向けとして【営業通信講座】や個人コンサルティングも実施。 2010年より関東学園大学にて学生に向け全国でも珍しい【営業の授業】を行い、社会出てからすぐに活躍できるための知識を教えている。 また(社)営業人材教育協会の理事として営業を教えられる講師の育成も取り組む。 2019年までに56冊の本を出版。ベストセラー、海外で翻訳多数。

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