解説
日米が共同して軍事行動をとるためには今の指令組織ではできない、新しい組織を作る必要がある、という主張です。
おそらく今回の訪米で岸田首相はバイデン大統領から直接にその要望を受けたでしょう。
さらにこの論文では以下の点も強調されています。
- 日米で機密情報の共有を深めるには信頼が必要である。日本は歴史的に情報セキュリティが甘い。日本にはこの部分を改善してほしい。
- また米国は日本を「ファイブ・アイズ」パートナー(米国が主要な同盟国と情報を共有する最高レベル)に昇格させるための明確なロードマップを策定するべきである。
- 日本の防衛産業の強化は日米双方の利益につながる。日本の技術基盤は、航空宇宙、自律システム、人工知能などの分野での協力に大きな可能性を持っている。
- また日本の生産能力がより強固になれば、米国とその同盟国の主要防衛品目のサプライチェーンの多様化にも貢献する。
おそらく実際のバイデン大統領との会談で焦点となったのは上記のような事でしょう。決して「5月予定の広島サミットで核廃絶をどうアピールするか」といった事ではありません。
今回、ご紹介したのは、岸田首相が米国からもらったであろう宿題です。
これらの課題を、議論の遡上に乗せるのか、ひっそりと進めるのかも含めて注目が必要です。 (この記事はメルマガ『在米14年&起業家兼大学教授・大澤裕の『なぜか日本で報道されない海外の怖い報道』ポイント解説』1月15日号の一部抜粋です。この続きをお読みになりたい方はご登録ください。初月無料です)
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