救済新法が施行されるまでのタイムに、教団のオウンゴールがあったとみる理由
ワールドカップの決勝では、反セクト法のあるフランスが負けて、残念な思いでみていました。しかしその後、旧統一教会が解散命令の請求に反対する2万件以上の嘆願書を国に提出したという報道があり、思わず「オウンゴール!」と叫んでしまいました。
教団内の信者らはトップダウンで動きます。アベル(神に近い人)の指示に従って行動しています。
今回、信者らに向けて、教団側が「世界平和統一家庭連合の宗教法人解散請求に関する嘆願書」と題されたフォーマットを送っていたことが明らかになりました。
そこには、次のような言葉があります。
「信仰は私たちの人生の糧であり、家庭連合は信仰のよりどころです」「私たちの信教の自由と人権が守られるようにお願いします」との概要文があり、そうした嘆願書を出すように促しています。おそらく、この内容に沿った嘆願書が2万件以上あると思われます。
フォーマットの中盤には「私がこれまで幸せな人生を歩めたのは、家庭連合の教えがあったからであり、信仰は私の人生と切り離せません」などという例文をもとに、「自筆で自分の気持ちを書いて下さい」となっています。
教団の意向に沿った発言、行動をしなければ、サタン(悪魔)的としてみられてしまいます。そうした点から「して下さい」とお願い口調にはなっていますが「気持ちを書くように」との指示にとらえて、その通りに書いた信者は多くいることでしょう。
しかも、最後に、信者本人の住所、氏名を書かせる部分があります。マインドコントロールされている信者らは、この部分を指示通り、しっかりと書いているはずです。この部分が、オウンゴールです。
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image by: Sun Myung Moon, CC BY-SA 4.0, ウィキメディア・コモンズ経由で